「1日中、機嫌よくいられる人」が捨てた5つの思考
あなたは最近、こんなことを感じたことはありませんか?
- もっとお金があれば幸せになれるはず
- もっと認められれば安心できるはず
- SNSを見るたびに焦る
- 良いことがあっても長続きしない
- なんとなく毎日が満たされない
実はこれらの悩みは、世界中の多くの人が抱えているものです。
世界トップクラスの名門大学である Yale University では、「幸せとは何か」をテーマにした講義が大人気となりました。
この講義を担当したのは心理学者の Laurie Santos 。
オンライン版だけでも450万人以上が受講したと言われています。
なぜこれほど多くの人が学びたかったのでしょうか。
それは、多くの人が「幸せになる方法」を知らないからです。
今回は、この幸福講義の内容をもとに、「機嫌の良い人が手放している思考」を見ていきましょう。
思考①「もっと手に入れば幸せになれる」
多くの人は、
「あと少しお金が増えたら」
「昇進したら」
「理想の家に住めたら」
幸せになれると思っています。
しかし、サントス教授が目にしたのは意外な現実でした。
彼女が教えていた学生たちは、世界でも有数のエリートです。
優秀な頭脳を持ち、将来も有望。
世間から見れば恵まれた環境にいます。
ところが実際には、
- 不安に苦しむ学生
- パニック状態になる学生
- 自己否定を繰り返す学生
が少なくありませんでした。
なぜでしょうか。
それは、
「幸せになるために努力しているのに、幸せを感じられない」
からです。
お金と幸福は完全には一致しない
心理学者でありノーベル経済学賞受賞者でもある
Daniel Kahneman
は、お金と幸福の関係を調査しました。
すると興味深い結果が見つかりました。
収入が増えると、
「自分の人生はうまくいっている」
という人生全体の評価は上がります。
しかし、
- 今日どれだけ笑ったか
- 穏やかな気持ちで過ごせたか
- ストレスが少なかったか
という日々の感情は、収入と比例して無限に上がるわけではありませんでした。
つまり、
人生の評価と日々の幸福感は別物なのです。
なぜ苦しくなるのか
私たちは、
「人生の点数を上げるもの」
と
「今日の機嫌を良くするもの」
を混同しがちです。
たとえば、
- 年収アップ
- 昇進
- 高級車
- 大きな家
これらは人生の評価を高めるかもしれません。
しかし、
朝起きた時の気分や、
日常の満足感を保証してくれるわけではありません。
だから、
「もっと手に入れば幸せになれる」
と思い続けると、
いつまでも次の不足を探し続けてしまうのです。
思考②「一度手に入れた幸せは続く」
宝くじで数億円当たったらどうでしょう。
ほとんどの人は、
「一生幸せになれる」
と思うかもしれません。
しかし心理学者
Philip Brickman
らの研究では違う結果が示されました。
人は驚くほど慣れる
高額当選者は確かに最初は大喜びします。
しかし時間が経つにつれ、
- 豪華な家
- 高級車
- 贅沢な生活
が当たり前になっていきます。
最初は夢だったものが、
やがて普通になるのです。
これを心理学では
「快楽順応(ヘドニック・アダプテーション)」
と呼びます。
幸せはタイヤの空気と同じ
サントス教授は幸せを
「タイヤの空気」
に例えています。
車のタイヤは、一度空気を入れたら終わりではありません。
少しずつ抜けていきます。
だから定期的に補充します。
幸福も同じです。
- 昇進した
- 結婚した
- 家を買った
これらは幸せを与えてくれます。
しかし永遠には続きません。
だからこそ、
毎日の中で小さな幸せを補充していく必要があるのです。
思考③「比較すれば正解が分かる」
現代人の幸福を奪う最大の要因の一つが比較です。
特にSNSは比較を加速させます。
SNSで起きていること
SNSには、
- 海外旅行
- 豪華な食事
- 昇進報告
- 幸せそうな家族写真
が並びます。
もちろん、それは人生の一部分です。
しかし見る側の脳は、
それを「その人の人生全体」と錯覚します。
すると、
「自分はダメだ」
「遅れている」
「まだ足りない」
と感じ始めるのです。
銀メダルと銅メダルの心理
オリンピックの研究では、
銀メダリストより銅メダリストの方が嬉しそうに見えることがあります。
なぜでしょう。
銀メダリストは金メダルを見ています。
「あと少しだった」
と思うのです。
一方、銅メダリストは4位を見ています。
「表彰台に乗れて良かった」
と思うのです。
同じ結果でも、
視線の向け先で幸福度が変わるのです。
比較は道具であって基準ではない
比較そのものが悪いわけではありません。
仕事や勉強では参考になります。
しかし、
比較を人生の評価基準にしてしまうと苦しくなります。
機嫌の良い人は、
他人を見ない人ではありません。
他人を見ても、
自分の基準に戻ってこられる人なのです。
思考④「一人で何とかしなければならない」
私たちは落ち込むと、
一人で考え込もうとします。
しかし研究では意外な結果が示されています。
知らない人との会話が幸福感を高める
ある研究では、
通勤中の人に見知らぬ人と会話してもらいました。
多くの参加者は、
「話しかけたら疲れそう」
「気まずそう」
と予想していました。
ところが実際には、
会話した人の方が幸福感が高かったのです。
人とのつながりは心の栄養
人は孤独の中で考えすぎると、
同じ悩みを何度も繰り返します。
しかし、
- 誰かと雑談する
- 挨拶する
- 感謝を伝える
- 親切にする
こうした小さな交流が気分を変えてくれます。
問題が解決するわけではありません。
それでも心の空気が入れ替わるのです。
幸福な人は、
一人で抱え込まない人でもあります。
思考⑤「良いことは自然に目に入る」
実は人間の脳は、
良いことより悪いことに敏感です。
これは生存本能によるものです。
危険を見逃さないために、
脳はネガティブ情報を優先するようにできています。
小さな幸せを味わう習慣
心理学には
「セイバリング(Savoring)」
という考え方があります。
これは、
良い体験を意識的に味わうことです。
例えば、
- コーヒーの香りを楽しむ
- 朝の空気を感じる
- 美味しい食事を味わう
- 誰かの優しさを思い返す
こうした小さな出来事を数秒長く味わうだけで幸福感は高まります。
幸せは見つけるものではなく受け取るもの
多くの人は、
「幸せは遠くにある」
と思っています。
しかし実際には、
今日すでに起きている小さな幸せを受け取れていないことが多いのです。
機嫌の良い人は、
特別な幸運が多い人ではありません。
日常にある小さな幸せを見つけるのが上手な人なのです。
まとめ|幸せを遠くに置かない
今回紹介した「捨てるべき思考」をまとめます。
①もっと手に入れば幸せになれる
→ 幸福感と条件の良さは別物
②一度手に入れた幸せは続く
→ 人は必ず慣れる
③比較すれば正解が分かる
→ 比較は参考程度で十分
④一人で整えればいい
→ 人とのつながりが心を回復させる
⑤良いことは自然に目に入る
→ 幸せは意識して味わう必要がある
結局のところ、幸福とは「何を持っているか」だけで決まるものではありません。
同じ現実でも、
何に注意を向けるか、
何を基準にするか、
どのように受け取るかで、
人生の感じ方は大きく変わります。
幸せを「いつか手に入る未来」に置き続けるのではなく、今日の小さな喜びに目を向けること。
それこそが、イェール大学の幸福学が私たちに教えてくれる最も大切なメッセージなのかもしれません。

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