何かの分野で大きな成功を収めている人、有益な情報を集めている人たちを調べると、日本のみならず海外でも1つの共通点がありました。彼らは口を揃えてこう言います。「日記(ジャーナル)を続けると良い」と。それはあなたの人生を変えた習慣に何か関連があるかもしれません。
これから何かを成し遂げたい人、成功するためにはどんな習慣を持つべきかと問われると、優秀な人たちは「紙に書け」とアドバイスします。私自身も数ある習慣の中で「ジャーナルを書く」という行為をSランクの習慣と位置付けています。
とはいえ、「日記やジャーナルを続けるのが良いと分かっていてもなかなか習慣化できない」という人もいるでしょう。その気持ち、非常に分かります。朝に日記を書こうとしても忙しくて時間が取れない。夜寝る前に書こうとしてもスマホを触ってしまう。そうなるのは仕方ありません。なぜなら、本当に効果があるジャーナルの書き方やノートの使い方を教えてくれる場所が少ないからです。
他の自己啓発系のジャーナルに関する動画を見ると、ジャーナルの効果については語られているものの、その具体的な書き方に触れているものはほとんどありません。「ジャーナルにはこんな効果がありますよ」「私はこんな効果を感じました」と言うだけで、具体的な方法については「感情をただ書き出してください」「適当にノートを買って目標を書いてください」など、大事な部分が曖昧になっています。
こちらとしては効果的な方法を効率よく学びたいのに、「自由にやってください」と言われても困ります。しっかりと効果が実証された方法を真似し、できるだけ早く結果に繋がるやり方を知りたいと思うのは当然のことです。自由に何でも企画してくださいと言われて逆に困るのと同じですね。
そこで今回は、ティム・フェリスが提唱する「本当に効果があるジャーナルの書き方」「ノートの使い分け方」について解説します。ノートのどこに何を、どれくらいの時間をかけて書くべきかを解説していきます。
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ティム・フェリスとは?
「あのティム・フェリスって誰?」と思った人もいるかもしれません。ティム・フェリスは、日本でもベストセラーとなった『週4時間だけ働く』の著者です。この本は世界35カ国で翻訳され、1,000万部以上売れたベストセラーとなっています。
ティムは効率を重視し、良い意味で「究極の怠け者」とも言える人物です。14歳の時、最初に経験したアイスクリーム店の清掃バイトで、上司の指示に非効率を感じ、8時間の作業を1時間で終わらせました。しかし、残りの時間を漫画を読んだり練習をしたりして過ごしたため、わずか3日で解雇。上司からは「いつか一生懸命働く意味が分かるだろう」と言われたそうです。
その後も型破りな方法で成功を収めたティムは、大学卒業後に起業。年間収入400万円だった事業を、月収400万円以上にまで成長させました。しかし、1日12時間労働を週7日続けた結果、パニック状態に陥ります。スペインへ逃げるように休暇を取り、そこで「自分がいなくても会社はほぼ自動で動く」という事実に気づきます。むしろ自分がいないことで会社の売上は40%も上昇しました。
この経験を元に、ティムは「時間あたりの収入を最大化する」ことを提唱し、「新しい富裕層(ニューリッチ)」というライフスタイルを実践します。その結果、週4時間だけ働いて十分な収入を得つつ、世界中を旅する生活を実現。それをブログに発信したことで、世界的なムーブメントとなりました。
続いて、ティムが提案する「本当に効果のあるノートの書き方」を具体的に見ていきます。
1. 小さな手帳を使う方法
ティムが最初に紹介するのは「小さな手帳」を使う方法です。ポケットサイズのノートを用意して、常に持ち歩けるようにします。ティムは後ろポケットに入るサイズのノートを使っています。
このノートの使い方のポイントは3つです:
- スピード重視で書くこと
- 何度も見返して重要な箇所に線を引くこと
- 右下に具体的なToDoを書き込むこと
1. スピード重視で書くこと
このノートの使い方は、思いついたことをその場で書き殴るイメージです。その瞬間に浮かんだアイデアや学んだこと、心に残った言葉ややりたいことなど、とにかく思いついたことを躊躇なく書いていきます。どんなに馬鹿げたアイデアでも構いません。
ティムは「悪いものでもどんなに馬鹿げたものでも、1つでも生産的なものにつながれば成功」と語ります。たとえば、あるイベントに参加した際に「今後の人生で最もクレイジーなことリスト」や「やめるべきことリスト」を書いたそうです。
クレイジーなアイデアの中には実行されなかったものもありましたが、いくつかは実行され、人生に大きな影響を与えたと語っています。
2. 何度も見返し、線を引く
このノートは唯一、何度も見返すことを前提としています。まず、書き殴ったアイデアを翌日見返し、心に残っているものに線を引きます。そして、1ヶ月後や3ヶ月後に再度見返し、さらに重要な箇所にはマーカーを引く。このプロセスを繰り返すことで、アイデアがより明確になり、重要なものが浮き彫りになります。
3. 右下に具体的なToDoを書く
アイデアを出した際、そのアイデアに基づいて「具体的にどう行動するか」を書きます。情報やアイデアは使わなければ意味がありません。「何をすべきか」まで明確にすることで、行動に移しやすくなります。
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2. モーニングページ
次に紹介するのは「モーニングページ」と呼ばれる方法です。これは、400万部の大ベストセラー『ずっとやりたかったことを、やりなさい』の著者ジュリア・キャメロンが提唱したノート術です。モーニングページは日本でも有名で、多くの発信者がこの方法を勧めています。
ティム・フェリスも友人の作家に勧められて始めましたが、この方法には以下の効果があると言います:
- ストレス軽減
- 思考の整理
- 頭の中のゴミの除去
- 気分が前向きになり、人生で何をやりたいのか明確になる
モーニングページの4つのポイント
- A4サイズのノートを用意する
ノートは必ずA4サイズのものを使用します。理由は、ノートが小さすぎると書く内容が制限され、思考の幅が狭まる可能性があるからです。A4サイズの広いスペースを使うことで、より自由に思考を広げることができます。 - 朝起きたら3ページ書く
朝の時間を使って、ノートに3ページ分書きます。ただし、3ページが厳しい場合は1ページでも構いません。重要なのは、無理せず続けることです。 - 書く内容は何でも良い
書く内容は制限がなく、何を書いても構いません。たとえば「今日は書く内容がない」と書いてもOKです。同じ内容を繰り返しても問題ありません。目的は、頭の中にある不安やモヤモヤを紙に書き出し、ストレスを軽減することです。 - ノートは誰にも見せない
このノートは完全に自分専用であり、他人に見せないことが大切です。他人に見せることを前提にすると、無意識に内容を装ったり、かっこよく書こうとしてしまうからです。むしろ「誰にも見せられないような個人的な内容」を書くことが推奨されます。
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3. 5分間ジャーナル
最後に紹介するのは「5分間ジャーナル」です。この方法はモーニングページや手帳に比べて非常にシンプルで、ティムは朝と夜の2回行うことを勧めています。
朝の5分間ジャーナル
以下の3つを記入します:
- 感謝していることを3つ書く
感謝はどんな小さなことでも構いません。たとえば、「昨日の天気が良かった」「美味しいコーヒーを飲めた」など、些細な感謝を書きます。 - 今日を素晴らしくするためにできることを3つ書く
これを記入することで、その日自分が何を目標として動くべきかが明確になります。目標を設定しないまま一日を過ごすと、結果的に漫然とした時間になりがちです。 - 日々のアファメーションを書く
アファメーションとは、自分がなりたい理想の姿を言葉にすることです。たとえば、「私は自信に満ち溢れている」「すべてのタスクをこなせる」といった理想像を文章化し、自己暗示を行います。
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夜の5分間ジャーナル
以下の2つを記入します:
- 今日達成できたことや素晴らしかったことを3つ書く
朝と同じく、小さなことでもOKです。例えば、「早起きができた」「掃除をした」など、達成感を感じられる内容を書きます。 - 今日をもっと良くするためにできたことを2つ書く
その日の改善点を記録します。たとえば、「カフェインを控える」「SNSを使いすぎない」など、シンプルな反省を書くことが推奨されます。
5分間ジャーナルのコツ
- 5分以上かけないこと
朝も夜も、短時間で記入を終えることを心がけます。時間をかけすぎると続けられなくなってしまうため、気軽に行える範囲に収めます。 - 毎日続けること
ジャーナルの効果は、1回や2回では実感できません。少なくとも1週間以上続けることで、徐々に効果が現れます。 - 数ヶ月ごとに見返す
ティムは、数ヶ月ごとにジャーナルを見返すことで、自分の行動パターンや反省点を把握しています。たとえば、彼の場合「コーヒーを減らす」という反省が何度も出てきたそうです。このように自己理解が深まる点が、ジャーナルの大きなメリットです。
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結論
今回紹介したティム・フェリスの3種類のジャーナル術は、すべてを完璧に実践する必要はありません。どれか1つを試してみるだけでも十分効果が期待できます。ティム自身も「1つでも続ければ、人生の質や集中力、実行力が劇的に変わる」と述べています
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