本:読書「悩みを幸せに変える法則」

哲学

皆さん、こんにちは。今日は認知科学者であり、カーネギーメロン大学の博士でもある苫米地英人氏が提唱する「悩みを幸せに変える法則」についてお話ししたいと思います。この本は、私たちが日常抱えがちな悩みや不安をどのように扱えば良いのかを教えてくれます。人間関係の悩み、自分自身に対する不満、将来への不安など、悩みは尽きないものですが、この法則を知ることで、それらをどう変えていけばいいのかが見えてくるでしょう。

苫米地氏によれば、私たちが悩むのは単に「暇だから」ということもあるそうです。悩む時間があるのなら、そのエネルギーを問題解決や自己改善に向けることができます。行動することが、悩みを減らす鍵となるわけですね。このブログを通じて、皆さんも苫米地氏の教えを学び、日々の悩みを少しでも軽減できるようになればと思います。それでは、この旅を一緒に始めましょう。

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悩みの要素

悩みは主に二つの要素から成り立っています。それは「暇」と「自己評価の低さ」です。特に「暇」について詳しく説明しましょう。人は暇な時に悩みがちです。例えば、生命の危険が迫る状況、例えばヒグマが全力でこちらに走ってくるような時は、悩む余裕はありません。その瞬間は、逃げるか、叫ぶかしか選択肢がないのです。同様に、試験中も「落ちるかもしれない」と悩む余地はありません。問題は、全力を尽くすしかないのです。

つまり、悩んでいるということは、その状況がまだ切羽詰まっていないこと、そして時間を持て余している証拠です。だからこそ、悩むのではなく、問題解決に向けて行動を起こすべきです。例えば、受験に落ちるかもしれないと悩んでいるなら、その時間を勉強に活用すべきですし、体重が気になるならダイエットを始めたり、効果的なダイエット方法を調べると良いでしょう。悩むということは、行動していないという証拠なのです。だから、悩んだときこそ、解決策に向けて動き出すのに最適なタイミングなのです。

悩む前にすぐ行動

悩むのはすぐに行動することが解決策とされることが多いですが、変えられないことに対する悩みも存在します。例えば、外見や頭の良さ、身長など、どうしようもないことで悩むことがあります。これについては、自己評価の低さが原因となっている場合が多いのです。自分を卑下し、他の誰かと自分を比較して、自分はダメだと思い込んでしまいます。これは、誰かカッコいい人や才能のある人を見たときに、自分が劣っていると感じてしまうためです。

この本では、他人に憧れるのではなく、成功している自分を具体的にイメージすることが解決策として提案されています。例えば、「あの人のようになりたい」と思うのではなく、「こんな自分になりたい」と自分自身の理想を具体的に想像することです。これにより自己評価が徐々に向上し、自己否定からくる劣等感を克服することができます。

さらに、テレビが自己評価を低下させる原因として挙げられています。テレビに登場する美しい人々や成功している人々を見ることで、無意識のうちに自分と比較し、自分が劣っていると感じることがあります。その結果、自己評価が下がり、劣等感につながるのです。そのため、テレビを見ることは、ある意味で悩みの材料を手に入れているようなものであり、憧れと劣等感を植え付けてしまいます。

この本の教えによると、理想の自分になることを目指すべきで、そのためには外部からの刺激に左右されず、自分自身を肯定的に見ることが重要です。自分をどんどん好きになっていくためには、憧れや劣等感を植え付けるテレビをあまり見ない方が良いでしょう。

暇をなくして自己評価を上げる

悩みを根本的に解決するには、暇をなくして自己評価を上げることが最も効果的です。そして、自己評価を高めるためには、理想の自分を明確に定めて、それに向かって行動を始めることが重要です。

例えば、あなたが理想とするのは、月収1000万円を稼ぐ金持ちで、高級マンションに住み、趣味を楽しみながら家族も持つという生活かもしれません。これらの目標があれば、悩んでいる暇はありません。理想を現実のものとしてイメージし、すでにその生活を送っているかのように行動を開始することがポイントです。これをアファメーションと言います。すなわち、すでに目標を達成したと信じて行動する方法です。これにより、理想の自分に近づけるわけです。

さらに、達成したい目標を紙に書き出し、部屋に貼ることもアファメーションの一環です。それを見ながら、実現している状態になりきって行動することが、自分のなりたいイメージになりきる助けになります。シンプルですが、成し遂げたいことが決まったら、行動するのみです。

実は、人生において悩んでいる暇はないのです。次から次へと自分の理想を実現させるために行動する日々を送ることで、悩みの根本的な原因である暇と自己評価の低さから解放されます。そして、夢を叶えた後は満足せず、さらに次の夢に向かって動き出すことが大切です。これが、真に楽しい生き方というものです。

理想が叶ったときに行動

あなたが理想に向かって行動した結果が思い通りにならなかったとき、どう対処すればいいのかについて、次のように説明します。

行動してみてうまくいかなかった場合、たとえば東大の受験に挑戦して2回も落ちてしまったとしても、それは途方に暮れる理由にはなりません。このような時、ゲームでダンジョンを進んで行き止まりにぶつかったときのように考えると良いでしょう。行き止まりに出くわしたら、そこで立ち止まって悩むのではなく、別の道を探して進むのです。

東大に落ちた場合でも、他の大学への進学、浪人して再挑戦、または働き始めるなど、様々な選択肢があります。フリーランスとしてキャリアをスタートする道もあります。人には向き不向きがあり、自分に合わないことがわかれば、それを良いことと受け止め、別の道での成功を目指すことができます。

もし一つのルートがうまくいかなければ、別のルートを試すことが重要です。将来成功している自分を具体的にイメージし、その目標に向けて何度もルートを変更しながら行動を続けるのです。立ち止まって悩む時間はありません。行き止まりに遭遇したら、すぐに引き返して新しい道を探すべきです。

悩みは自分の捉え方次第

悩みや困難は確かに人生の不可欠な部分ですが、それらがどれほど自分に影響を与えるかは全て捉え方次第です。たとえば、友人との比較で感じる自身の短所、例えば友達が少ないことや年収が低いこと、または自分の容姿に対する不満など、これらは自己評価の低さから来る問題と言えるでしょう。テレビなどのメディアが理想とする人物像に影響されている可能性もあります。

しかし、これらの悩みは、自分の見方次第で変わるものです。あなたが自分だけの悪い面に焦点を当てて悩むことは、カビの生えたミカンばかりに目が行って、箱の中にある健康で美しいミカンを見過ごすようなものです。自分には優しさや、諦めない心、人とすぐに打ち解けられる能力など、多くの長所があるはずです。

良いことも悪いことも、あなたの捉え方次第でその意味が変わります。例えば、会社を解雇されたことを絶望ではなく、新しい機会として捉えることができれば、その後の人生に前向きな影響を与えることができます。人生に起こる出来事に対して、常に最悪の解釈を避け、それぞれの状況から何を学び、どう成長できるかを考えることが重要です。

例えば、深刻な事象である死産や交通事故、病気、大きな地震などは、確かに計り知れないほどの悲しみや苦痛を伴います。しかし、これらもまた人生の一部であり、不幸そのものとは限りません。これらの出来事は、多くの場合、単なる確率の結果です。そのため、不幸だと感じる代わりに、これらの出来事から何を学び取れるか、どう前に進めるかを考えることが、より建設的な対応と言えます。

結局のところ、人生のどんな出来事も、その人の物の見方や対応によって意味が変わってきます。不幸な出来事も含めて、それらをどう捉え、どう乗り越えるかが、人生を豊かにする鍵となるのです。

人間関係

人間関係の悩みは多くの人が抱える問題の一つです。特に、周囲に気に入られようとする姿勢は、しばしば私たちを疲弊させます。付き合い方や空気を読むことなど、社交の場では一定のルールが求められることがありますが、それが原因でストレスを感じることも少なくありません。

人間関係の悩みの根本的な解決策は、他人に気に入られようとする努力をやめることです。これは、嫌われようとしているわけではなく、あくまで自分の本心に忠実に生きることを意味します。人に気に入られるために無理をして付き合ったり、楽しくないのに楽しいふりをすることは、精神的な疲労を招くだけです。

もちろん、これは「空気を読まない」と批判されることもあります。しかし、本当の自分を隠してまで他人に合わせる必要はありません。ありのままの自分を表現することで、本当に自分を受け入れてくれる人たちとの関係が築けます。たとえそれで「空気読めない」と言われることがあっても、自分自身に正直でいることのほうが、長期的に見て健康的です。

友達と遊びたいときは遊び、遊びたくないときは遠慮する。嫌いな人からは距離を取り、好きな人には近づく。このように自分の感情に素直に行動することで、人間関係から生じるストレスを減らすことができます。人に気に入られることを最優先にするのではなく、自分自身の感情と健康を大切にすることが、最終的にはもっと良い人間関係を築くことにつながります。

まとめ

悩みは、しばしば私たちが時間を持て余しているから生じるものです。変えることができない事柄に悩むのは、自己評価が低いからであり、他人に憧れて自分を見失ってしまうためです。これに対抗するためには、成功している自分を明確にイメージし、自己評価を高めることが重要です。理想の自分を設定し、その目標に向かって行動を開始すれば、挑戦が失敗に終わっても、それは単なる選択ミスであり、軌道修正が可能です。

また、良いことも悪いことも、すべては私たちの捉え方次第です。どんな出来事も、自分が不幸だと決めつけることなく受け止めれば、悲しいことが起こるのはただの確率に過ぎないと理解できます。そして人間関係の悩みにおいては、他人に気に入られようとすることをやめ、自分自身を大切にすることが解消への鍵です。

最も大切なのは、暇をなくし、積極的に自己評価を高めること。自分の理想を明確に描き、その実現のために行動を起こすだけで、多くの悩みは自然と解消されます。もしも道中で挫けたら、立ち止まることなく、新たなルートを模索することが重要です。このプロセスを通じて、私たちは常に成長し続けることができるのです。

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