【本要約】あなたはあなたが使っている言葉でできている 【ゲイリー・ジョン・ビショップ】

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人材開発企業のシニアプログラムディレクターであるゲイリージョンビショップ先生の著書「あなたはあなたが使っている言葉でできている」が紹介です。

この本では、自分自身に対してネガティブな言葉を繰り返すことが、行動力を奪い、自己実現を妨げることが説明されています。また、人間は1日に5万回以上もの考えが浮かび、その中で自分自身との会話が最も多いことが示されました。

このようなネガティブな内向きの会話を断ち切り、自分自身にポジティブな言葉をかけることで、行動力を高め、自己実現を可能にすることが本書の主題となっています。

あなたはあなたが使っている言葉でできている

【速読解Biz】

あなたはあなたが使っている言葉でできている 【ゲイリー・ジョン・ビショップ】 –

今回は、世界をリードする人材開発企業のシニアプログラムディレクターであり、何千人もの人々にコーチングを行ってきたゲイリージョンビショップ先生が、「あなたはあなたが使っている言葉でできている」というテーマで解説していきます。多くの人が「もうダメだ」とか「どうせ無理だ」と考えて行動を諦めてしまうことがあります。僕自身も、若いころからネガティブ思考で人間関係に悩んできました。自分は他人より劣っていると感じていたのです。

しかし、ジョンビショップ先生の言葉によれば、一番影響を受けているのは友達でも親でもなく、自分自身の言葉です。自分自身に対して「俺はダメ人間」と毎日言い続けることで、自分を貶めてしまっているのです。もし毎日誰かに「君はダメ人間だ」と言われ続けたら、どのように感じるでしょうか。

ほとんどの人が心の中で自分を責め、悩んでいます。やるべきことがあるのに、行動できずに時間だけが過ぎていくのです。この本を読めば、そんなネガティブな考えを払拭し、自分の目標に向かって行動できるようになるでしょう。

自分にどんな言葉をかけるかで行動が変わる

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1つ目のポイントは、自分にどんな言葉をかけるかで行動が変わるということです。会話には2種類あります。他人との会話と自分との会話です。自分は話さないと言い張る人もいるかもしれませんが、実は人間にとって一番の会話相手は自分自身なのです。

研究によると、人間の頭には1日に5万回以上もの考えが浮かぶそうです。そして、頭の中で「自分はダメだ」「無理だ」「頑張っても意味がない」と自分に言い聞かせていると、本当に仕事も恋愛も生活も頑張らなくなります。どんどん行動力が落ちていくのです。例えば、自分は告白しても受け入れてもらえないと考えている人は、誰かに告白することができません。

つまり、ネガティブ思考になると人は行動できなくなっていくわけです。そして、最終的には引きこもりになることもあります。しかし、自分に「できる」といったポジティブな言葉を言い聞かせると、気分が良くなり、自信が増し、行動力が上がることが分かっています。

つまり、自分の頭の中で行われる会話をポジティブなものにすれば、自分を奮い立たせ、行動を起こすことができるのです。何も始まらないと悟ったとき、人の価値は何を考えていたかではなく、何をしたかで決まるので、前向きな思考で行動する方が良いでしょう。

今悩んでいることは実際にはそんなに大きな悩みではない

次に重要なポイントは、今悩んでいることは実際にはそんなに大きな悩みではないということです。たとえば、最近女の子に連絡したけど無視されてしまって落ち込んでいるとしましょう。それはもちろん辛いことですが、アラバマ大学のウィルハート教授が行った実験で、私たちは自分の身に起こった辛い出来事を実際よりももっと辛いことのように感じてしまいやすいことが分かりました。つまり、私たちは自分の身に起こった問題を実際よりも大きな問題だと捉えてしまうのです。

そんな時は、一歩下がってみると良いでしょう。問題を近くで見過ぎているから、一歩下がって自分の人生全体を思い浮かべてみましょう。過去に自分の人生に起こった辛いことを思い出してみて、その中で現在抱えている問題と似ている問題があったはずです。そして、未来を想像してみましょう。未来にもいろんな難関があるでしょう。結婚相手の親への挨拶、離婚、病気、人間関係、リストラなど、様々な問題が待ち受けています。

過去と未来の出来事を思い浮かべたら、もう一度今現在自分に起こっている問題を思い浮かべてみましょう。そうすると、今悩んでいる問題は大したことないということに気づくはずです。つまり、問題自体は小さかったのに、自分が問題を近くで見すぎて大きく感じていただけだったのです。

今までたくさんの難関を乗り越えてきたし、これからもたくさんの難関を乗り越えていくでしょう。何か問題が起こったら、過去と未来を思い浮かべてみれば、今の悩みなんて1年後には忘れていることに気づくでしょう。

すべては自分の捉え方次第。どんなことでも悪い面があれば必ず良い面もあるのです。ローマ皇帝の哲学者マルクス・アウレリウスは、大切なのは辛い時に「なんて不幸なのだ」と思うのではなく、「頑張る機会が得られて運がいい」と思うことだと言っていました。

家の中には頑張りたくてもその機会さえ与えられない人が大勢いることを考えると、問題はすべて自分の捉え方次第だということが分かります。角度を変えてみれば良い側面も見えてくるでしょう。

例えば、女の子から連絡を無視されたのであれば、「そもそもいきなり連絡を無視する人と離れられてラッキーだ」と考えることもできます。その発想は一見すると意外かもしれませんが、問題をどう捉えるかで、それが苦痛にもなれば、前に進むための踏み台にもなるのです。

ポジティブな捉え方をすることで、自分自身を励まし、困難な状況でも前向きに取り組むことができます。そして、その結果として、人生の中でさまざまな問題に対処する力が身につくでしょう。

「でも」という言葉を使わない

人生を変えるために、「でも」という言葉を使わないようにしましょう。「でも」という言葉を使うたびに、自分は被害者だという意識が強まり、行動せずに愚痴を言い続ける人間になってしまうことがあります。

仕事が最悪であったり、人間関係がうまくいかなかったり、体の調子が悪かったりする場合、新しい仕事を探すことができますし、人間関係を見直したり、食生活を変えたり、運動や早寝早起きを実践することができます。しかし、「でも勇気がない」と言い続けることは、自分の状況を変えるために行動する気がないことを示しています。

自分の人生を変えられないことを親や友達のせいにするのではなく、自分で行動を起こすことが大切です。「でも」と言いそうになったら、代わりに「私にはできる」と言いましょう。過去に多くの難関を乗り越えてきた経験が、「私にはできる」という言葉の根拠です。

親も友達も関係なく、自分自身が問題を乗り越えて生きていく力があることを信じましょう。怖気づきそうな時は、この事実を何度も思い浮かべ、心の中で「私にはできる」と主張すれば、自信が湧いてくるでしょう。

自分がどうしてもしたいことを明確にしておくこと

自分がどうしてもしたいことを明確にしておくことが大切です。自分には意志があるでしょうか?意志とは、どうしても達成したいという強い気持ちのことです。例えば、どうしてもお金持ちになりたい、どうしてもミュージシャンになりたい、どうしても東大に入りたいなどです。

それを手に入れるために、努力を惜しまないほど強く望むものがあるかどうかを考えてみましょう。意志がないのに行動することは、ゴールのないレースに出るようなもので、成功も目標に向かって進むこともできません。

まずは、自分がどうしても手に入れたいものや目標を明確に考えてみてください。ただし、周りに流されてなんとなく目標を設定するのは避けましょう。そういった目標だと、途中で「こんなことをして何の意味があるんだろう」と思うことになり、行動できなくなります。

ローマの哲学者セネカはこう言っています。「運命は意志のある者を導き、ためらうものをひきずっていく」。どうしても達成したいという意志は、最大の原動力となります。行動する前に、必ず自分の意志を明確にしておかなければなりません。

例えば、「お金持ちになってモテたい」という明確な目標があるなら、そのために努力を惜しまず、1日10時間でも働く覚悟を持ちましょう。このように、行動する前に自分がどうしてもしたいことをはっきりさせておくことが大切です。

大切なのは、考えるのをやめて行動に移す

次に大切なのは、考えるのをやめて行動に移すことです。どうしても達成したい目標が明確になったら、その目標に向かって進みましょう。ゴールが決まった後は、あとは進むだけです。しかし、それが難しいこともありますね。

例えば、好きな女の子に想いを伝えたいと強く思っていても、実際にその場面になると、断られることを恐れて何もできなくなる人は多いです。そんな時に思い出すべき言葉は、「自分は思考ではなく行動だ」です。人間は何を考えたかではなく、何をしたかで評価されます。

ウィキペディアに載っているのは、素晴らしいことを考えた人ではなく、素晴らしい行動をした人たちです。どんなに素晴らしいことを考えていても、実行しなければ意味がありません。本当に偉大な人たちは、気分が乗らなくても、やる気がなくても、決めたことは何があっても実行します。

心の準備を待っていると、いつまで経っても何も始められません。考えるのをやめて、決めたゴール地点に向かって機械のように行動しましょう。そうすることで、気分が乗らなくても動き出すと、悩んでいたことを忘れることができます。

行動すれば悩みを忘れるのは、行動していると悩む時間がなくなるからです。例えば、ランニングに行くのが面倒だと思っても、一度走り出せば考える余裕がなくなります。このように、何度も言いますが、心がやる気になるのを待っていてはいけません。考えるのをやめて、行動することが大切です。

先が分からないから面白い

次に大切なのは、「先が分からないから面白い」という考え方です。人間は安定を求めて、未知のものを避け、いつも通りのものを選ぶ癖があります。あなたもそうでしょう、いつも同じ席で同じお弁当を食べ、同じ人と話しています。それは中毒に近い状態ですが、実は未知の環境こそ人が成長できる場です。

一人で英語しか通じない海外旅行に行くことも、新しいことを勉強することも、すべて成長につながります。覚えておくと良いのは、「先が分からないから面白い」という考え方です。例えば、一度クリアしたゲームや、一度観た映画、一度読んだ漫画は、2回目になると初めての時ほど面白くなくなります。それは先がわからないからこそ面白いのです。

にもかかわらず、私たちはいつも通りの確実なものを求めます。その結果、人生はつまらなくなっていきます。あなたが夢見ている楽しい生活や成功、欲しいものはすべて未知の、不確実なものの中にあります。決断する前に、ぜひ思い出してみてください。「先がわからないからこそ面白い」ということを。この考え方を取り入れることで、人生はもっと面白く、充実したものになります。

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期待せず全てを受け入れること

最後のポイントは、期待せず全てを受け入れることです。行動を続けたいのであれば、期待は良くないです。私たちは期待と現実のギャップが大きいほど、落胆の度合いも大きくなります。例えば、結婚生活にうんざりするのは、結婚生活に期待しすぎているからです。

期待が大きくなればなるほど、思い通りにいかない時に大ダメージを受けることになります。しかし、現実はなかなか思い通りにはいかないものです。パートナーに期待しすぎると、些細なことでイライラしてしまうことがあります。期待は百害あって一利なしと言えます。私たちを苦しめているのは実は状況そのものではなく、期待が大きいことです。

他人に期待せず、起こったことをそのまま受け入れる姿勢を学ぶことが大切です。その瞬間から、人間関係は劇的に改善されます。期待を持たず、全ての出来事や人々を受け入れることで、ストレスや不満が減り、人生をより楽しく過ごすことができます。

まとめ

まとめ:

  • 問題を大きく捉えすぎる傾向があるため、悩みを適切な視点で捉えることが大切。
  • 自分の捉え方次第で問題が変わる。過去のせいにせず、前向きな言葉を使う。
  • 行動する前に、自分がどうしても達成したい目標を明確にする。
  • 目標が決まったら、考えるのをやめて行動に移す。
  • 先がわからないことが面白さの源であり、成長のチャンス。
  • 期待せず、全てを受け入れることでストレスや不満が減り、人生を楽しむ。

ナポレオン・ボナパルトの言葉にもあるように、考える時間を持ちつつ、行動すべき時が来たら考えるのをやめて行動することが大切です。

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