お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか 「自然に貯まる人」がやっている50の行動【黒田尚子】
今回、ファイナンシャルプランナーの黒田直子さんが著した「お金が貯まる人はなぜ部屋が綺麗なのか」という本を解説します。この本は、お金を貯める習慣を身につける方法を教えてくれる一冊です。毎月給料日前にお金がなくなり焦っている人には、貯金は難しいと感じるかもしれませんが、実はお金を貯めることにおいて重要なのは収入の高さではなく、お金に対する意識の高さです。
意識の高さがなければ、どんなに収入が高くても無駄遣いをしてお金が貯まらないものです。お金を使いたいと思えばいくらでも使えてしまうので、意識してお金を使うことが大切です。そして、お金を貯めるためには、普段の行動が非常に重要です。
この本では、お金が貯まる行為と貯まらない行為をファイナンシャルプランナーの視点からわかりやすく解説しています。お金が貯まる行動と貯まらない行動を理解し、普段の生活に取り入れることで、貯金できる生活を実現できるようになるでしょう。
部屋が汚い人はお金がたまりにく
まず、部屋が汚い人はお金が貯まりにくいという考えについてですが、黒田さんによれば、お金を貯めている人は部屋が片付いていることが多いそうです。部屋の綺麗さと貯金の関係については一見因果関係があるとは思えませんが、部屋が綺麗な人とそうでない人の違いは、身の回りのことを把握できているかどうかという点になります。
部屋が綺麗な人は普段から整理整頓ができているため、部屋のどこに何があるかをしっかり把握しています。こうした人は自分の家計状況も把握できている人が多いのです。それに対して、片付けが苦手な人は、どこに何があるかを把握できていない人が多く、身の回りのことに無頓着であるため部屋が散らかってしまいます。
この無頓着さは、家計状況にも現れます。黒田さんによれば、そういう人たちの家計状況を見せてもらうと、本人が気づいていない無駄な出費が多いと言います。部屋だけでなく、自分のお金の使い道にも無頓着であるため、気づかないうちに様々な出費が発生してしまうのです。
貯蓄をするためには、資産の管理ができなければならず、自分の欲しいものが単に欲しいものなのか、本当に必要なものなのかを見極める必要があります。例えば、収入が多くなくても貯金ができるタイプの人は、疲れたり喉が乾いたりした時に頻繁にカフェに立ち寄らず、カフェで飲むフラペチーノが単に欲しいものであって、本当に必要なものではないと分かっています。無駄遣いが多い人は、欲しいものと必要なものの見極めができていないため、お金が貯まらないのかもしれません。
整理整頓と貯金
整理整頓ができないことと貯金ができないことの根本的な理由は、本当に必要なものを判断できていないことから物が捨てられないことです。お金を貯めたい場合、まず身の回りの片付けや整理整頓を習慣化することが第一歩です。整理整頓の習慣がない場合、物を増やさないことと、必要なものの量や数を決めることを意識しましょう。
物を増やさないとは、新しいものを買わないことだけではなく、無料であっても不要なものはもらわないように注意することです。安いものに目がない人は、バーゲンや100円ショップで買いすぎる傾向があるため、そういった場所には立ち寄らないようにしましょう。買い物に行く際は、必要なものをあらかじめリストアップし、余計な売り場に足を踏み入れないように厳しく行動しましょう。
物が増えがちな人は、ついつい買いすぎてしまうことが多いです。これを防ぐためには、最初から余計な売り場に立ち寄らないように決めましょう。また、必要なものの量や数を決めることも大切です。例えば、スーパーのレジ袋はゴミ袋として使うことができますが、必要としても限度があります。100枚や200枚もあれば、部屋が散らかるだけで使い切れません。適正な量を把握しましょう。
必要なものであっても、人間が使える数には限りがあります。例えば、服も必要ですが、どんなに多くても全て着ることはできません。不要なものは増やさず、必要なものでも適正量を把握して意識することが大切です。
冷蔵庫を綺麗にして食費の無駄をなくす
冷蔵庫の中が汚い家は、食費の無駄が多いと言われています。食材は使い切れる分だけ購入するのが基本ですが、冷蔵庫がごちゃごちゃしていると、把握できずに無計画に大量に買ってしまうことが多くなります。安さにつられて大量に買ったものが食べきれずに賞味期限切れになることが頻繁に起こります。
冷蔵庫の中が汚く、食材のロスが多いことは、食費の無駄が多いことを意味します。これを逆に考えると、冷蔵庫を整理し、食材のロスをなくすことで、節約につながります。しかし、具体的に冷蔵庫を整理する方法は何でしょうか？
まず、それぞれの食材の置き場所を決めることが重要です。例えば、卵を特定の場所に置き、肉と野菜も決まった場所に置くようにします。これにより、食材の在庫が一目でわかりやすくなり、買いすぎることを防ぐことができます。食材を冷蔵庫の奥や見えない場所に置いてしまうと、新たに買った食材が冷蔵庫の奥から発掘されるようなことが起こります。
在庫の見える化を実現することで、食材がどれだけ残っているかがわかり、食材が無駄にならないようになり、お金の節約にもつながります。冷蔵庫がカオスな状態の人は、まず食材の置き場所を決めることから始めましょう。
消費を減らす
自立して消費を減らすことが次の課題です。突然ですが、あなたの家に保冷剤やビニール傘が溜まっていたりしませんか？それは、会社の帰り道についついスイーツを買ってしまったり、折りたたみ傘を持っていないために何度もビニール傘を買い足したりしているからです。お金が貯まらない人は、こういったちょっとした消費、いわゆるプチ消費を頻繁に繰り返す傾向があります。一回一回の出費は少ないですが、積もれば大きな出費となってしまいます。
コンビニや自販機でのジュース購入もプチ消費の一例です。そう考えると、私たちも無意識に無駄遣いをしていることに気づきます。こういった消費をやめる方法は2つあります。
1つ目は誘惑の元を断ち切ることです。具体的には、プチ消費の原因になるケーキ屋さんやコンビニに寄らないようにすることです。しかし、完全にコンビニに入らないというのは難しいですよね。
そこで2つ目の方法が、リミットを決めて計画的に利用することです。家計と相談して、ここまでの消費ならOKと決めておくのです。例えば、デパ地下のスイーツは月2回までOK、コンビニ利用は週1回までといった具合です。自分でルールを決めて利用することで、プチ消費をコントロールできるようになります。
次に、財布の中を整理することも大切です。お金が貯まらない人は、財布の中が汚いことが多いです。財布が整理できていない人は、次の3つのパターンに分かれます。
1つ目はレシート類の整理整頓が下手で、家計管理もずさんなタイプです。
次に、クレジットポイントカードを大量に保有しているお得感中毒タイプです。
最後に、何でもとりあえず財布に投入してしまう慢性的な豚財布タイプです。財布を開くとレシートの束が出てくるような状態を改善することも、お金を貯めるために重要です。
お財布の整理整頓の仕方
整理整頓が重要であることは理解しているようですね。それでは、財布を整理する際のコツをいくつかご紹介します。
まず一つ目のコツは、中身が把握できるようにすることです。財布を見ずに中身をすべて言えるでしょうか？現金はどれくらいあり、カードは何枚入っているでしょうか。もし答えられないのであれば、お金の流れを把握できていないという証拠です。まずは中身を把握できる程度に減らすことから始めましょう。
もう一つのポイントは、クレジットカードやデビットカードを2枚までに絞ることです。支払い用のカードが複数あると、お金の管理が難しくなります。本当に利用するカードだけを残し、使わないものは全て解約してしまいましょう。キャンペーンにつられて5枚くらい作ってしまったという場合でも、どう考えてもそれほど多くは必要ないでしょう。解約を検討してください。
また、お金の使い過ぎが心配な場合は、口座から即時引き落としがされるデビットカードを利用するのも良い選択です。このようにして、財布の整理を行い、お金の管理を効果的に行いましょう。
まとめ買いを避ける
まとめ買いは、基本的に単価が安くなるため効率的ですが、実際にはすべての商品をまとめ買いすることが良いわけではありません。まとめ買いを避けるべき商品も存在します。
例えば、お酒です。ケースでまとめ買いすれば1本あたりの単価は安く済みますが、お酒は我慢しにくいものであり、大量にストックしてしまうと、ついつい飲みすぎてしまうことがあります。購入単価が安いとはいえ、結果的にお金を無駄遣いしてしまうことになります。そういった場合は、少し割高でもコンビニなどでその日に飲む分だけ購入し、トータルでの出費を抑えることができます。
同様に、スイーツやお菓子もまとめ買いすべきではありません。これらの商品も大量にあるとつい食べ過ぎてしまいます。例えば、10袋のグミをまとめ買いしてしまうと、本来1日1袋を計画していたにもかかわらず、2日で全て食べてしまうこともあります。そういった場合、節約どころか健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
このように、つい手が伸びてしまうような商品は、家に常備せず、コンビニやスーパーで適量を購入することで、逆に出費を抑えることができます。この点を覚えておくことが重要です。
投資を考える
投資を検討することも一つの方法です。お金を増やしたいと考える場合、家計を改善させる対策法は収入を増やす、支出を減らす、運用するの3つだけです。これまで説明してきたのは出費を減らす方ですが、別の方法として運用することも検討してみると良いでしょう。
投資に対して不安がある場合は、無理に投資をしなくても大丈夫です。投資は余剰金で行うものであり、生活が苦しい人やお金の使い道が決まっている人など、投資をすべきでない人もいます。ただし、投資をするかしないかを決める際には、投資をしないデメリットも考慮しましょう。
投資をせず貯金に集中することで生じるデメリットとは、例えば預貯金では大きな利益を得られないことです。銀行に貯金しても利益を得ることはできますが、現在のメガバンクの普通貯金の金利は0.001%で、大量の貯金をしても得られる利益はわずかです。それに比べ、投資信託などで運用すれば、10倍以上の収益が見込めます。さらに複利を利用したり、何十年にも渡って積立投資を行うことで、運用利益はさらに高まります。
投資にはリスクが伴いますが、効率よく資金を運用して大きな利益を得ることができます。リスクが気になる場合は、まずは少額から積立投資を始めてみましょう。また、スマホ決済やクレジットカードで得られるポイントを活用したポイント投資もおすすめです。PayPayなどのサービスでは、ボーナスで得られたポイントを自動的に運用してくれます。
商品選びが難しい人は、ロボアドバイザーを利用して最適な商品を提案してもらいましょう。ウェルスナビなどの有名なロボアドバイザーは、アルゴリズムに基づいて適切な商品を提案してくれます。手数料は多少高くなりますが、長期間保有すれば運用益で上回ることが十分可能です。投資に関しては様々なサービスがあるため、まずは調べてみると良いでしょう。そして、大事なのは積立を始めたら続けることです。
価値が少し下がっても、長期間保有し続けることが重要です。長期間保有すれば、時間とともに徐々に価値が上がり、気づいたころにはかなりの運用益が得られるでしょう。価値の上下に一喜一憂せず、ひたすら放置しておくことが肝心です。投資していることを忘れるくらいの長期保有が理想的かもしれません。
結論として、投資はリスクを伴いますが、効率的に資金を運用する方法の一つです。リスクが気になる場合は、少額から始める積立投資やポイント投資を試してみると良いでしょう。商品選びが難しい場合は、ロボアドバイザーを利用して最適な商品を提案してもらいましょう。そして、投資を始めたら続けることが大切です。長期間保有すれば、時間とともに価値が上がり、運用益が得られるでしょう。
まとめ
簡単にまとめると以下の通りです！
- 部屋が汚い人はお金が貯まりにくい
- ものを増やさない
- 冷蔵庫の無駄 = 食費の無駄
- 自立で消費を減らす
- 財布の中をきれいにする
- まとめ買いすべきでないものもある
- 投資を検討する
- まずは少額から積立投資する
整理整頓と貯金には意外と大きな関係性があります。まずは身の回りをきれいにすることから始めましょう。整頓された環境は、お金や物の流れがスムーズになり、家計管理がしやすくなります。また、お金をコントロールする力も身につけられます。整頓習慣は一生ものですので、今のうちから習慣づけていくことが大切です。
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