知らない間にメンタルが強くなっている!――面白いように自信がつく「21のきっかけ」【吉井雅之】。今回は習慣形成コンサルタント、吉井雅之さんが書かれた「知らない間にメンタルが強くなっている!面白いように自信がつく21のきっかけ」について解説していきます。
この本は、一言でいうと、メンタルを強くする方法を教えてくれる本です。私もメンタルを強くしたいです。自信も持てないし、何かあるたびにポキポキと心が折れてしまいますよね。普通に生活しているだけでもメンタルは消耗するし、自分に自信が持てなくて、大事な場面でつい弱気になってしまう人は多いでしょう。何か新しい習慣を始めようと思っても、途中で挫折して三日坊主でやめてしまって、余計に自信を失ってしまうこともありますね。しかし、安心してください。メンタルは、毎日のちょっとした習慣で強くすることができます。
この本では、簡単にできる弱気の消し方やメンタルを強くする考え方が、習慣作りのプロである著者によってわかりやすく解説されています。ちょっとしたきっかけでメンタルは強化できるし、自信も持てるようになります。今回の授業を受ければ、そんなメンタルを強くする方法を学び、自分により自信が持てるようになるでしょう。それでは、始めましょう。
知らないうちにメンタルが強くなっている! 面白いように自信がつく「21のきっかけ」 (王様文庫) [ 吉井 雅之 ] 価格:792円 |
毎日続けることが自信につながる
一つ目の方法は、毎日続けることが自信につながるということです。メンタルを強くする方法と聞くと、厳しい修行を思い浮かべがちですが、実際にはそうした極端なことをする必要はありません。メンタルを強化する方法は実にシンプルです。まずは、日々の生活の中で毎日やるべきことを決め、それを毎日続けることです。この繰り返しが、意識せずとも自然とできるようになると、メンタルは自然と強くなっていきます。自分で決めたことをしっかりと実行できたという成功体験は、自分自身ができる人間だという自信につながり、結果的にメンタルも強くなっていくのです。
しかし、毎日決めたことを続けるのが難しいと感じる人も多いでしょう。実際には、簡単そうに見えても、日々同じことを継続することはなかなか大変な挑戦です。そのため、どのようにして習慣化するかが、メンタルを強くする上での重要なポイントになります。
習慣化ができればメンタルは強くなる
習慣化ができればメンタルは強くなる、というのは確かにその通りです。自己啓発の書籍やセミナーでは、成功への法則や建設的な習慣が語られています。これらは理論上はうまくいくはずのものですが、実際には多くの人が望む結果を得られていないのが現実です。その理由は、読んだことや学んだことを習慣にできていないからです。
多くの人は、本を読んだりセミナーに参加した直後は、得られた情報やインスピレーションに感動し、何か新しい行動を始めようと意気込みます。しかし、実際にそれを行動に移す人は少なく、もし行動に移したとしても短期間で挫折してしまうことが多いです。これは、「この方法は自分に合っていないかもしれない」と感じたり、もっと自分に適した方法があると考えてしまうためです。
このような挑戦と挫折を繰り返す中で、多くの人が習慣化の難しさを感じています。しかし、自信をつけ、メンタルを強くするためには、習慣化が鍵となります。習慣化できるかどうかが、毎日を変え、最終的には自分自身を変えることにつながります。
この点において、習慣化のプロセスを理解し、新しい習慣を自分のものにするための「きっかけ」を見つけ出すことが重要です。これらのきっかけを理解し活用することで、習慣化を成功させ、自分のメンタルを強化することが可能になります。次は、そのような新しい習慣を自分のものにするためのきっかけについて解説していきましょう。
三日坊主は悪くない
習慣を自分のものにするきっかけの一つとして、「三日坊主は悪くない」と考えることが挙げられます。多くの人が三日坊主で終わることを悪いことと捉えがちですが、それは必ずしも真実ではありません。例えば、四人のうち一人が続けられたとしても、残りの三人が途中で止めたとしても、その中で再開することを決めた人がいれば、その人は成長の途上にあると言えます。この例から、最も成長に近いのは再開を決めた人です。ウディ・アレンが言うように、「始めさえすれば、もう80%は成功したも同然」という考え方は、最初の一歩を踏み出し、そして継続する努力をした人だけが経験できることです。三日坊主でも、何もしないよりずっと価値があります。
次に、習慣化を助ける方法として「ポイントカード方式」が有効です。これは、新しい習慣を継続しようとする際に、サボり癖に打ち勝つ手段となり得ます。例えば、カレンダーにチェックを入れたり、手帳にステッカーを貼ることで、継続していることを視覚的に確認できます。このような行動は、子供の頃のラジオ体操のカードに似ており、一見すると単純な方法ですが、行動科学の分野でその有効性が実証されています。習慣化において、このようなチェックやステッカーが連続して増えていくことで、途切れるのを嫌がり、モチベーションを保つことができます。そして、チェックを入れたりステッカーを貼る行為自体が快感になり、継続する動機付けとなるのです。
もちろん、どんなに努力しても、途切れる日はあります。そのような時は、「三日坊主は悪くない」という考えを思い出し、途切れた翌日から再び挑戦する勇気を持つことが大切です。この二つの考え方を取り入れることで、新しい習慣を継続しやすくなり、結果としてメンタルを強化することにつながります。
他人の言葉に一喜一憂しない
他人の言葉に一喜一憂しないことも、メンタルを強くするための大切なきっかけの一つです。新しい習慣を始めると、周りからの批判や否定的な意見を受けることがあります。「どうせ続かないよ」「そんなことで成功するなら苦労しない」など、様々な声が聞こえてくるかもしれません。しかし、これらの外部からの声に振り回されることなく、自分自身の内側に耳を傾け、自分の目標や決意を信じることが重要です。ジョン・レノンが言ったように、人の言うことに振り回されず、自分が本当にやりたいことを追求する勇気を持つべきです。他人の批判に囚われてやりたいことができないのは、自分の人生にとって非常にもったいないことです。また、他人の評価を恐れて何も行動しなければ、自分の成長も止まってしまいます。一度やると決めたら、それを信じて続けることが大切です。
次に、メンタルの強化には「いいイメージを先取りする」ことが効果的です。教育、医療、料理、スポーツなど、あらゆる分野で成功している人々は、イメージの力を活用しています。例えば、松井秀喜選手、イチロー選手、大谷翔平選手など、彼らは自分が達成したい目標を明確にイメージし、その目標達成に必要な行動を取っています。イメージすることで、目標が達成しやすくなりますが、注意点があります。イメージする際には、そのイメージにたどり着くための具体的な目標設定が必要です。また、イメージしただけでなく、それに向けて具体的に行動することが必要です。いくら素晴らしいイメージを持っていても、行動を伴わなければ何も変わりません。このように、知識と同じく、イメージを行動に移すことが何よりも大切です。
過信になってしまうと問題
自信を持つことは、確かに大切ですが、それが過信になってしまうと問題があります。メンタルが強いことと、過度に自信満々で自分を過大評価していることは、実は全く異なります。自信は自分の能力を正しく理解し、それに基づいて行動する力を与えてくれます。しかし、過信は自己評価が現実と乖離してしまい、自分の能力や状況を正確に判断できなくなる原因となります。
過信してしまうと、「自分はもっと良い大学に行けたはず」「自分の方があの人よりも実力があるのに、どうして昇進しないんだ」といった、現実と合わない自己評価をすることになりがちです。このような思考は、物事が思い通りにいかない時に他人のせいにしがちで、その結果、自身の成長の機会を失うことにも繋がります。
例えば、常に「自分はこの仕事をしているはずじゃなかった」「もっといい会社に入れたはずだ」と不満を漏らす同僚がいる場合、その人は自分の状況を改善するために何もせず、ただ不平を言っているだけで、実際には何も行動していない可能性があります。これは「自分は悪くない」という考えが根底にあるため、現状を冷静に分析し、必要な行動を取ることなく、自分自身の成長を妨げていることに他なりません。
もし自分が何かうまくいかない理由を常に他人のせいにしていると気づいた場合は、一度立ち止まって考えることが大切です。自分の評価を疑い、うまくいかない原因を冷静に考えてみることで、真のメンタルの強さを手に入れることができるでしょう。自信を持つことは必要ですが、それが現実の自分自身を理解することから始まる自信である必要があります。
無駄な心配をしない
無駄な心配をしないことは、メンタルを強く保つ上でとても重要です。「杞憂」という言葉が示すように、過剰な心配は古代中国から現代に至るまで、人間の性質の一部として存在しています。この言葉は、空が落ちてきたり地面が崩れたりすることを心配して、夜も眠れず食事ものどを通らなかった人から来ています。これは明らかに、現実には起こり得ないことへの過剰な心配の例です。
心配すること自体が無駄な場合が多いです。たとえば、屋外イベントで雨が降るかどうか心配しても、天候を変えることはできません。その代わりに、雨が降った場合の備えを考えるべきです。心配や悩みが直面する問題を解決するわけではなく、実際には解決策を見つけるための具体的な行動を取ることが必要です。
多くの人が、雨が降るか、飛行機が落ちるかなど、実際には起こり得ないことや、起こったとしても自分ではどうにもできないことについて過剰に心配します。しかし、心配することのほとんどが現実には起こらないものであり、心配するだけで時間と精神エネルギーを浪費することになります。
メンタルを強化するためには、自分にはどうにもならないこと、特に現実にはほとんど起こらないような事柄については、心配しないことが重要です。無駄な心配を減らすことで、現在直面している課題に集中し、解決策を見つけるための精神的な余裕が生まれます。
まとめ
まとめとして、毎日続けることで自信が生まれ、習慣化に成功すればメンタルが強くなります。三日坊主もまた、新たな挑戦への一歩として決して悪いものではありません。また、ポイントカード方式を活用すること、他人の言葉に振り回されない強さ、良いイメージを持つことの重要性、自信を持ちつつ過信は避けるバランス、そして無駄な心配をしないという心構えは、すべてメンタルを強化する上で重要なポイントです。
これまで新しいことに挑戦しては三日坊主で終わってしまうことが多かったかもしれませんが、「ポイントカード方式」や「三日坊主も悪くない」という考えを取り入れることで、継続することが可能になります。自分で決めた新しい取り組みを、とにかく90日間続けてみることで、新たな習慣、自信、そしてメンタルの強さを得ることができるでしょう。これが、行動が習慣に変わるための目安です。
記憶に新しいことを始める今日は、残された人生で最も若く、新たなスタートを切る絶好の日です。そこで、今日からでも、明日からでも、90日間のチャレンジにぜひ挑戦してみてください。その結果、新たな自分を発見し、メンタルの強さを実感することになるはずです。
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