【哲学】ニーチェの人生。周りに振り回されない!ニーチェの哲学で自分らしい人生を歩む方法

哲学

ニーチェに学ぶ!人の意見に振り回されない生き方【哲学】

日々の生活で、他人の意見に左右されることがありますよね。友達は賛成だけど親は反対だと言ったり、部長はチャレンジしろと言いながら課長はやめておけと言ったり。周りの意見が多ければ多いほど、自分がどうすべきか悩むことが増えることでしょう。そんな時、実は役立つのが哲学者の考え方です。今回紹介するニーチェの思想を理解することで、自分らしい決断ができ、心も少し楽になるかもしれません。もし、この情報が少しでも役立つと感じたら、ぜひ参考にしてみてください。

ニーチェの人生

ニーチェは、19世紀に活躍したプロイセン王国(現在のドイツ北部)出身の哲学者で、牧師の子供として生まれました。彼は真面目な性格から「小さな牧師さん」と呼ばれていました。幼少期から優れた学業成績を収め、特待生として学費免除で進学しました。哲学だけでなく芸術の分野でも活躍し、24歳で大学教授に推薦されるほどの才能を発揮しました。しかし、片頭痛などの体調不良が原因で34歳で教授を辞任し、その後約10年間各地を放浪しました。

放浪の間に恩師と決別し、友人に見放されたり、プロポーズに失敗するなど困難な経験も多くありました。彼はその苦悩を振り払うために執筆活動に没頭しました。44歳の時、イタリア・トリノの広場で馬に抱きつきながら失神する事件が起こり、その後精神病院に入院しました。56歳という若さで亡くなったニーチェですが、彼の本や哲学が評価され始めたのは彼が入院した後でした。

それは、ヒトラー率いるナチス・ドイツが関係しています。当時、ユダヤ人は世界の金融を支配しており、ドイツの政治に大きな影響を与えていました。そこでヒトラーは、貧困や失業の原因はユダヤ人にあると訴え、敵を作りドイツをまとめようと考えました。しかし、キリスト教の救済思想はナチスにとって邪魔でした。

そんな中、ニーチェの妹がナチス・ドイツに彼の思想を売り渡したとされています。彼女は反ユダヤ主義の活動家と結婚していました。キリスト教道徳を批判しているニーチェの考えが広まることは、ナチスにとって都合が良かったのです。そのため、ナチスはニーチェの本や思想を積極的に広めました。

ニーチェ自身は反ユダヤ主義的な思想は持っていなかったいませんでしたが、妹がナチス・ドイツと関係を持った結果、ニーチェの思想は誤解された形で広まりました。しかし、彼の哲学が広まったことで、後の著名な哲学者たちに大きな影響を与え、現代の哲学の形につながりました。運命は皮肉なものです。

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ニーチェの思想

そんなニーチェの思想は、その歴史から想像もできないほどアグレッシブでポジティブなものでした。まず、彼はキリスト教を否定しました。前述した通り、彼は牧師の子供であり、キリスト教徒の家系で育ちました。それにもかかわらず、キリスト教の教えを批判しました。では、なぜ彼はキリスト教の教えを否定したのでしょうか?それは、ニーチェにとって、キリスト教の考えが弱者のための歪んだ思想に見えたからです。

そもそもキリスト教は、古代ユダヤ人によって始まった宗教です。圧倒的に弱者であったユダヤ人は、キリスト教を信仰することで、自分たちも救われると信じていました。ニーチェは、そんなキリスト教の考えに対して、それは強い人への憧れや羨望を隠そうとしているだけだと断言しました。

彼は、弱者が強者に対して非難や恨みを持つことを、「ルサンチマン」という言葉で表現しました。これは、社会性を持つ人間の本来の欲求に基づく感情であり、誰もが経験したことがあるでしょう。

例えば、お金持ちに対して「どうせ何か悪いことをしているんだろう」と思ったり、身近な人が社会的な成功を収めたら「どうしてあんな大したことない人が成功するんだろう」とイライラしたりします。また、友人が漫画家や芸能人になると言い出したとき、根拠がなくても「お前には難しいよ」と思う感情も、ルサンチマンの一例です。ニーチェは、特に弱者ほど他人の成功を喜ぶことができない生き物だと指摘しました。

また、当時のキリスト教は、宗派の違いという大義名分を掲げて幾度となく争いを起こしていました。それにもかかわらず、弱い者も皆最後には救われるという教えや「汝の敵を愛せよ」と説いていました。ニーチェは、そこに矛盾があると感じました。彼は、産業や科学技術が発展してきた世の中を見て、キリスト教は影響力を失ってきたと考えました。ニーチェはこれを「神は死んだ」と表現しました。

その上、神がいなくなったこの世界では、人間の存在や夢、目標に意味はないという思想まで持ちました。この思想をニヒリズムと言います。言い換えれば、「どうせ夢や目標を持ってもそれが叶うわけではないのだから、今のまま無難に生きる」という冷めた考えです。しかし、ニーチェは、このようなニヒリズムを提唱する他の哲学者たちとは大きく違う部分がありました。

それは、矛盾を肯定して生きていくことの重要性を説いた点です。簡単に言えば、「辛い世界だけど、そんなにくよくよしないで前を向けばいいんじゃないか」というような考えです。そうやって弱い自分を受け入れながら、強い自分になっていくことが大切だと説きました。ニーチェは、それを段階的に重荷を背負うラクダのような忍耐力から、自由を求めて戦うライオンのような精神力を得て、赤ちゃんのように自由な想像力が備わっていくと表現しました。

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ニーチェがこのような哲学を持つようになった背後には、当時の社会背景が大きく関係しています。彼が生きた18世紀は産業革命後の社会で、機械技術の発展により、労働力確保のためとも言える均一的な教育が主流となりました。

仕事は機械が担ってくれるため、人間は無個性であることが求められる時代でした。そんな世の中を見て、ニーチェは自分の存在の意味について深く考えたわけです。最後に彼の格言を一つ紹介しましょう。「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。」これは、コップの水を半分飲んだところで、「この水はあと半分しかない」と考えるのか、「あと半分もある」と考えるのかという有名なたとえ話です。同じものを見ていても、その解釈は人によって変わるということです。

では、コップの水が半分ということ自体は事実ではないのでしょうか?ニーチェに言わせれば、それすらも事実ではないということです。なぜなら、その水は誰かが半分だと解釈して半分した水だからです。それをたとえ正確そうに見える重さを表す単位で表したとしても、例えば1グラムというのは誰かが解釈して名付けたものに過ぎない。だから、存在するのは誰かの解釈だけであると考えたのです。

ニーチェの教え

すべてが個人の解釈によるものであるなら、自分にとってプラスになるような前向きな解釈をする方が賢明ではないでしょうか?ニーチェの思想は、現代の日本にもかなり当てはまると感じます。不景気で夢や希望が叶わないと考える人も多いでしょう。

ただ、そんな状況でも、ニーチェのように自分自身の存在とは何だろうと考えてみることに価値があると思います。周りの人が何を言っていたとしても、大切なのは自分自身がどう思うかです。だから、どんなに不景気であっても、夢や希望はかなうものだと信じて生きていけば良いのではないでしょうか。不景気な時代であっても、自分自身がどう思うかが最も重要です。ニーチェの考え方は、自分の解釈や信念を大切にし、困難な状況下でも前向きに生きる力を与えてくれます。

ポジティブな解釈を持つことで、自分の心に光を灯すことができます。夢や希望を追い求めることは、人生を豊かにし、挑戦する意欲を高めます。ニーチェの哲学は、現代社会においても、私たちに前向きな生き方を示してくれる貴重な教えとなります。

それでは、どのようにしてニーチェの考えを実践することができるでしょうか。

①自分自身を深く理解し、自己認識を高めることが重要です。自分が何を望み、どのような価値観を持っているのかを把握することで、自分にとって本当に大切なことを見つけ出すことができます。

②困難な状況に直面した際にも、前向きな解釈を持つことが重要です。どのような状況でも、自分にとってプラスになるような解釈をすることで、前向きな気持ちを持ち続けることができます。

③自分自身の存在の意味を見つけ出すことが大切です。周りの人が何を言っていたとしても、最終的には自分自身がどう思うかが最も重要です。自分の信念を大切にし、自分の人生に対する意義を見つけ出すことで、前向きな生き方を実現することができます。

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まとめ

ニーチェの哲学は、現代社会においても、私たちにとって有益な教えとなります。自分自身の存在意義を見つけ出し、前向きな解釈を持ち続けることで、どんな時代でも、充実した人生を送ることができるでしょう。

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