読書:本要約「いい習慣が脳を変える 健康・仕事・お金・IQすべて手に入る!」苫米地英人著・その1

啓発

日は私たちの日々の生活に大きな影響を与える「習慣」について、苫米地英人氏の著書、「いい習慣が脳を変える 健康・仕事・お金・IQすべて手に入る!」の要約をしていきたいと思います。

今回の著書を3回に分けて解説していきます。

私たちの日常生活は、習慣によって大きく左右されます。良い習慣は人生を向上させる鍵ですが、一方で、悪い習慣は私たちの可能性を阻害することも。しかし、私たちがなぜ特定の習慣を続けられないのか、あるいはなぜ悪い習慣を断ち切ることが難しいのか、その答えは脳の働きに隠されています。

このブログでは、脳と習慣の関係性に焦点を当て、氏の著書から得られる洞察を共有します。まず、習慣とは何かについて深く掘り下げ、続いて良い習慣を身につける方法を探ります。最終的には、脳を変えるための良い習慣とは何か、具体的にどのような習慣を身につけるべきかを詳細に解説します。

脳の働きを理解し、それを基に習慣を形成することは、一見すると遠回りに感じるかもしれませんが、実はそれが最も効果的な方法です。脳科学の視点から見た習慣の力を理解し、より良い人生を築くための第一歩を踏み出しましょう。

それでは1つ目「習慣とは何か」について徹底的に解説していきます。

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習慣とは何か

ハビットとアーティチュードの理解」

「習慣とは何か」について見ていきましょう。著者の苫米地英人氏は、習慣に関する一般的な誤解があると言っています。それは日本において、「”習慣”に関連する二つの概念がしばしば混同されている」と述べています。

これらは「ハビット」と「アーティチュード」です。多くの人がこれらを同じものとして扱っていますが、実際には大きな違いがあります。

まず、「ハビット」とは

「ハビット」という用語は、私たちの日常生活に深く根ざした無意識のクセや行動パターンを指します。これは、意識的な思考や決断を必要とせずに行われる、ほぼ自動的な行動のことを言います。例えば、毎朝起きた後に歯を磨くことは、多くの人にとって典型的なハビットです。この行動は、深く考えることなく、ほぼ反射的に行われます。起床後、バスルームへ向かい、歯ブラシを手に取り、歯磨き粉をつけて歯を磨き始める、これらの一連の動作は、意識的な判断よりもむしろ日々の習慣によって導かれています。

同様に、顔を洗う行動もハビットの一例です。朝起きた際、顔を洗ってすっきりと目覚めることは、多くの人にとって日々のルーチンとなっています。水を顔にかけ、洗顔料を使い、丁寧にすすぐという一連の行動は、特別に意識することなく自然と行われるものです。

ハビットは、日々の生活において重要な役割を果たします。これらの行動パターンは、時間とエネルギーを節約することに役立ち、日常生活をより効率的かつスムーズに進めることを可能にします。例えば、朝の忙しい時間において、自動的に行われる歯磨きや顔洗いのハビットは、私たちがその他の朝の準備に集中できるよう支えています。

このように、ハビットは私たちの生活の中で自然に培われ、日々の行動に深く組み込まれています。これらの習慣的な行動は、私たちの時間管理や生活の質に大きな影響を与えています。

一方で、「アーティチュード」という概念は

個人の物事に対する考え方や姿勢、心の持ち方を包括的に指します。この概念は、具体的な行動よりもむしろ、個人の価値観、信念、感情、そしてその人が世界をどのように見ているかに深く関連しています。たとえば、健康に対するアーティチュードは、自分の身体を大切にするという価値観や、健康的なライフスタイルを重視するという信念を反映している可能性があります。このようなアーティチュードは、運動を定期的に行う、バランスの取れた食事を心がけるといった具体的なハビットに影響を与えることがあります。

アーティチュードは、ハビットよりも抽象的な概念ですが、それが私たちの行動や決断に大きな影響を及ぼすことは間違いありません。例えば、環境保護に対するポジティブなアーティチュードを持つ人は、リサイクルを心がけたり、省エネ製品を選んだりする傾向があります。また、学習や自己成長に対する積極的なアーティチュードを持つ人は、新しいスキルを習得するための時間を意識的に確保したり、知識を深めるための読書に時間を割いたりすることが多いです。

アーティチュードは、しばしば私たちの内面的な世界、つまり感情や価値観、信念システムに基づいて形成されます。これは私たちの行動や決断、さらには人生の方向性に深く影響を及ぼし、ハビットの形成や維持にも影響を与えることがあります。具体的なハビットが日々の行動として現れる一方で、アーティチュードはその背景にある心の動きや思考パターンとして存在しています。

このように、アーティチュードは私たちの生活のさまざまな面に影響を与える、より広範かつ深いレベルの概念です。それは単なる行動ではなく、私たちがどのように世界を見て、どのように感じ、どのように反応するかを決定する内面的な力です。

より分かりやすく歯磨きを例を挙げると、多くの人は口内を清潔に保つことが重要であるというアーティチュードを持っています。しかし、朝食前に歯を磨く人と朝食後に歯を磨く人では、そのハビットが異なります。朝食前に磨く人は、睡眠中に増えた口内の雑菌を取り除くために磨くのに対し、朝食後に磨く人は食後の食べかすを除去し虫歯予防を目的とします。このように、同じアーティチュードが異なるハビットにつながることがあります。

脳科学からみた習慣

脳科学を通してハビット(習慣)とアーティチュード(考え方や姿勢)を理解すると、これらが私たちの脳内で形成されるパターンであることが明らかになります。簡単に言えば、アーティチュードは私たちの考えや信念に基づくもので、それが具体的な行動、つまりハビットへと繋がっています。

例として、健康を重要視するというアーティチュード(考え方)を持っている人は、脳がその考えに従って健康的な行動を促します。例えば、毎日ジョギングをするというハビット(習慣)がこれにあたります。始めは意識して行う必要があるかもしれませんが、時間が経つにつれて、この行動は脳によって自然と行われるようになります。

このプロセスを把握することは、ハビットを効果的に作り、変えるために非常に役立ちます。脳は経験に応じて変化し、新しいことを学ぶことで新しい神経経路を作ります。新しいハビットを身につけるときは、脳が新しいパターンを学んでいるのです。たとえば、健康的な食事に切り替えることを考えている場合、まずは健康に対する前向きな考え方を持ち、それに基づいて新しい食習慣を始めることが重要です。

つまり、アーティチュードとハビットは、脳の学習と適応のプロセスの中で作られ、変えられます。これを理解し活用することで、より良い習慣を身につけることが可能になります。

このアプローチを「早起きを」例に書いていくと

「朝早く起きる」というハビット(習慣)を身につけるためには、単にアラームをセットするだけでは不十分です。この習慣を根付かせるためには、なぜ朝早く起きることが重要なのかという背後にあるアーティチュード(考え方)や信念を深く理解し、受け入れることが必要です。たとえば、朝早く起きることによって1日が長くなり、より多くのことを成し遂げられる、または朝の静かな時間を楽しむことができる、といったポジティブな考え方を持つことが重要です。

もし朝早く起きることに対する明確な理由やメリットがなければ、アラームが鳴ってもベッドから出るのは難しいでしょう。しかし、朝早く起きることによって得られる利点(例えば、朝の運動で一日の活力を得る、静かな朝の時間を利用して趣味に没頭する、など)を認識している場合、その習慣を維持する動機付けが強くなります。

このように、ハビットを変える際には、その行動自体に焦点を当てるだけでなく、その行動を支えるアーティチュードや信念を育てることが大切です。朝早く起きることが日々の生活にどのようにプラスの影響を与えるのかを理解し、それを心から信じることで、朝早く起きるというハビットが自然と身につきやすくなります。

このような視点で習慣にアプローチすることで、私たちはより自己の行動パターンを理解し、意図的に変化させることができるようになります。


まとめ

習慣には、実際には2種類の異なる意味があります。これらは「ハビット」と「アーティチュード」という用語で区別されます。

  1. ハビット:これは私たちが普段、無意識に行うクセや行動のことです。例えば、毎朝起きたら歯を磨いたり、顔を洗ったりするような、日々自動的に行う行動がハビットです。これらはあまり考えずに習慣的に行われることが多いです。
  2. アーティチュード:これは私たちが物事に対して持つ考え方や姿勢のことを指します。アーティチュードはハビットよりもっと広い意味を持ち、私たちの信念や価値観に根ざしています。たとえば、「いつも前向きでいよう」とか「他人を尊重しよう」といった心の持ち方がこれにあたります。

簡単に言うと、ハビットは私たちが日々行う具体的な行動で、アーティチュードはその背景にある考え方や心の持ち方です。

習慣が形成される過程

習慣がどのようにして作られるかを簡単に説明します。このプロセスは、3つの主要なステップから成り立っています。

  1. 信念の存在: すべては、私たち一人一人が持つ基本的な信念から始まります。これは、個人の重要な価値観や考えの土台となります。例えば、「健康は大切だ」という信念を持つ人は、その信念に基づいて行動を選択します。
  2. アーティチュードの発生: 次に、その信念に基づいて特定の考え方や姿勢が生まれます。これをアーティチュードと言います。たとえば、「健康に良い食事をするべきだ」という考え方がこれに当たります。
  3. ハビットの形成: 最後に、アーティチュードに基づいて実際の行動やルーチンが生まれます。これがハビットです。例えば、「毎日野菜をたくさん食べる」という行動が、健康に関するアーティチュードから生じたハビットになります。

この一連のプロセスを理解することで、私たちは自分の習慣をより意識的に形成し、必要に応じて変えることができます。信念とアーティチュードがハビットを形成する基盤となるのです。これらのステップを把握することが、習慣を変えたいときの鍵となります。

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