実はクズな文豪

歴史

クズすぎる日本の文豪5選!!

日本文学界には、その才能と作品で名を馳せた多くの文豪がいます。太宰治や中原中也のような名前は、文学愛好家にとって馴染み深いものです。しかし、彼らの作品の背後には、知られざるエピソードや人間性の複雑さが隠されています。

太宰治の作品は、彼の独特な人生観と深い感性を反映していますが、彼の人間性にはさらに探求すべき側面があります。一方、中原中也は、その繊細な詩的表現で知られる一方で、彼の生き方には驚くべき要素が含まれているのです。

本記事では、これらの文豪たちの知られざる側面を探り、彼らの作品が持つ深い意味を新たな視点で考察します。太宰治や中原中也を始めとする、日本文学史に名を残す文豪たちの「クズエピソード」を深掘りし、彼らの人間性の多面性を明らかにしていきます。興味深い一面と思われる彼らの真実に、あなたも驚くかもしれません。

太宰治の「走れメロス」とその現実の影

太宰治の「走れメロス」は、多くの読者に感動を与えた作品です。物語は、主人公メロスが暴君ディオニスの試練に直面し、彼の信頼を勝ち取るために試される様子を描いています。メロスは、妹の結婚式に出席するため、親友セリヌンティウスに身代わりを頼み、約束の時間までに戻ることを誓います。彼の帰還とセリヌンティウスとの感動的なやり取りは、読者に深い感銘を与えます。この物語の結末では、暴君もメロスとセリヌンティウスの信頼の深さに心を動かされ、変わる様子が描かれています。

しかし、太宰治の実体験がこの物語に影響を与えたかもしれないという話があります。太宰は一時期、熱海の宿屋に滞在し、東京に戻らなかった時期がありました。彼の妻は心配して、友人の作家に相談し、太宰を迎えに行かせました。太宰は、この友人を宿に残し、一人で東京の恩師に会いに行くことを決めます。しかし、数日経っても太宰は戻らず、友人は東京で太宰を見つけますが、彼は恩師と将棋をしているだけでした。このエピソードは、「走れメロス」の物語と類似しており、太宰の実体験が物語に影響を与えた可能性があるとされています。

太宰治は「走れメロス」を書いた際、この実体験を具体的に参考にしたとは言われていませんが、この経験が作品に影響を与えた可能性は否定できません。太宰はこの時間を意味あるものと見なしていたかもしれませんが、読者にとっては太宰治の「走れメロス」の背後に隠された実体験の物語が、作品に対する新たな視点を提供するでしょう。

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宮沢賢治:独特な趣味を持つ文豪

宮沢賢治は、「銀河鉄道の夜」や「注文の多い料理店」などの作品で知られる、日本の著名な文豪です。彼の作品は、子供の頃に読むと心温まる物語として多くの人々に愛されています。しかし、宮沢賢治の個人的な趣味や信念について知ると、彼についての新しい一面が明らかになります。

宮沢賢治は、性欲について「人をダメにするものであり、仕事の邪魔になる」と話していたとされています。一見すると、彼は真面目であり、クズな一面がないように見えます。しかし、彼には意外な趣味がありました。宮沢賢治は、江戸時代の春画、すなわちエロ本のコレクターだったのです。彼のコレクションは高さ30cmにもなるほどの膨大なものでした。

さらに、彼は「性の心理」という過激な内容の本にも興味を示していました。この本は、その内容のためイギリスでは発売禁止となっていました。宮沢賢治はこの翻訳本を入手し、伏せ字になっていた部分が気になり、元の英語版を読むために労を惜しまず本屋を訪れていたと言われています。

しかし、この趣味が友人に見つかった時、宮沢賢治は「子供たちが間違いを起こさないように教えるため」という理由を付けていました。彼は「この本は大人の童話みたいなもので、悪いことをしているわけではない」と主張していたと伝えられています。

宮沢賢治についてのこのような話は、彼が障害童貞であったという噂とともに、彼のイメージに新たな一面を加えるものです。彼の作品を愛する人々にとっては、これらのエピソードが彼の作品への見方を変えるかもしれません。

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石川啄木:文学界の天才と私生活の葛藤

石川啄木は、その詩的才能で知られる日本の歌人です。彼の代表作「働けど働けど」は、日本人の勤勉な精神と悲哀を象徴する作品として広く認識されています。この作品は啄木の清らかなイメージを強調していますが、彼の個人生活はこのイメージとはかなり異なります。

啄木は学生時代、学校に対する関心の低下から自主退学を選択しました。その後、家庭が経済的困窮に見舞われているにも関わらず、彼は家族を顧みず、文学に没頭し続けました。啄木は家族とのコミュニケーションをほとんど取らず、彼らが送ってきた手紙も無視することが多かったとされています。

さらに、啄木の恋愛生活も波乱に満ちていました。彼は中学時代の初恋の相手、節子と結婚することになりましたが、結婚式当日に式をすっぽかしてしまいます。それにもかかわらず、節子は啄木を愛し続け、彼がいないまま結婚式を行いました。この行動は、周囲から多くの批判を受けました。

北海道で新聞記者として働き始めた啄木は、その文筆活動で読者から高い評価を得ました。しかし、彼の仕事に対する態度は非常に杜撰で、頻繁な遅刻や欠勤が常でした。加えて、節子への経済的支援もほとんど行わず、家族を苦しめていました。

啄木の文学への情熱とは裏腹に、彼の個人生活は多くの借金と倫理的問題を抱えていました。彼は借金を重ね、友人に返済のための援助を求め続けました。啄木は女性との関係を詳細に記したローマ字日記をつけており、その内容は社会規範に反するものでした。彼はプロの女性との関係を楽しみ、借りたお金を浪費していたとされています。

石川啄木の作品は、彼の深い感性を示していますが、彼の私生活は複雑で問題を抱えていたことが明らかです。彼の文学作品と私生活の間のこのギャップは、彼をより多面的な人物として理解する上で重要な要素となります。

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中原中也:才能と自己破壊の間で揺れる詩人

中原中也は、短い生涯の中で深い足跡を残した詩人です。彼は医師の家庭に生まれ、物質的に恵まれた環境で育ちました。しかし、成人後も経済的自立ができず、親から毎月100円以上の仕送りを受けていたとされます。この金額は、1936年当時の価値で現代に換算すると約64万円に相当し、当時の一般家庭の生活費を大きく上回る額でした。

若い頃の中也は、ボンボンとしての生活と学業の優秀さが目立っていました。しかし、15歳頃から彼の人生は暗転します。酒やタバコ、そして暴力的な行動への傾倒が始まります。彼の生涯には数々の問題行動のエピソードがあり、特に酔っ払って街灯を壊す、器物損壊での留置所への拘留などが挙げられます。

文学者や芸術家が集まるバーでの中也の振る舞いは、彼の問題行動を象徴していました。彼は頻繁にバーに出入りし、他の客との喧嘩やトラブルを引き起こすことが多かったです。特に、坂口杏子というバーの常連客に対する嫉妬から喧嘩を仕掛けたり、中村光男という作家にビール瓶で暴行を加えたりするなど、彼の行動はしばしば法的な問題に発展しました。彼が頻繁に訪れたバーも、このような問題行動の影響で1年足らずで閉店を余儀なくされました。

太宰治との関係も波乱に満ちており、彼らは犬猿の仲として知られています。中也の才能は認められていましたが、同時に彼の自己破壊的な行動は「才能あるクズ」という評判を固めることになりました。

中原中也の生涯は、彼の詩的才能と個人的な苦悩、そして自己破壊的な傾向とが絡み合っています。彼の作品はその深い感受性を反映している一方で、彼自身の生活は多くの葛藤と矛盾に満ちていたのです。

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島崎藤村:家族愛と禁断の愛の狭間で

島崎藤村は、家庭的な幸福と文学的成功を享受していた時期がありました。彼は妻との間に子供たちをもうけ、小説家としての地位を確立していました。しかし、彼の人生は妻の急死という突然の悲劇に直面し、その後の彼の行動は多くの議論を呼ぶことになります。

妻の死後、藤村は子育てと家事に追われる日々を送り、創作活動に専念する時間が減少しました。彼の文学作品の執筆が滞り、その結果、収入も大幅に減少します。この経済的困窮は、彼に大きなストレスを与え、解決策を模索させました。

藤村は経済的な支援を求めて実兄に接触し、その結果、彼のメイドであった19歳の駒子との禁断の関係が始まります。当時の日本社会では、親族との恋愛関係は厳格なタブーとされていましたが、藤村はこの社会規範を破り、駒子との関係を深めていきます。

藤村のこの行動は、彼の身勝手さと無責任さを強調するものでした。彼はフランス留学という名目で日本を離れ、駒子と子供たちを日本に残しました。この一方的な逃亡は、彼の個人的な欲望と家族への責任の間の葛藤を表しています。

後に藤村は密かに日本に帰国し、駒子と再会します。彼らの関係は依然として続いており、藤村はこの禁断の愛を「新生」という作品を通じて公表します。このスキャンダルにより、駒子は日本での生活が困難になり、最終的に台湾へ逃れることを余儀なくされました。

島崎藤村の生涯は、家族愛と禁断の愛の間で揺れ動く複雑な心情を反映しています。彼の作品はその感性の深さを示していますが、同時に彼の私生活は多くの倫理的問題を含んでいたのです。

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