こんにちは。
今日は素晴らしい一冊との出会いを皆さんと共有したいと思います。それは、喜多川泰さんの素晴らしい著書「運転車」です。この作品は小説スタイルで進行しますが、非常に引き込まれる物語です。
読者を飽きさせないテンポの良さと、深いビジネスと学習の教訓が絶妙に組み合わさっています。そして何と言ってもこの物語のクライマックスは、全ての伏線が巧みに連結し、最後の衝撃的な事実が読者を待ち受けています。この本は泣けます!!
今回は、この感動的な物語から私たちが学べる教訓を共有したいと思います。それは、
「運が良いから機嫌が良くなるのではなく、機嫌が良いから運が良くなる」という一つ目の教訓と、「損得ではなく面白さを求めることが結果を生む」という二つ目の教訓です。
まずは、この物語のあらすじを紹介し、その後でこの本から学べる2つの教訓について詳しく話していきたいと思います。
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あらすじ
私たちの主人公、岡田修一は保険の営業マンとして日々奮闘しています。妻と中学生の娘がいて、中古車販売の営業から保険業界へ転職しました。転職初期は、以前の業界からの顧客を頼りに保険契約を獲得していた修一でしたが、現在の会社のルールにより、入社から1年経つと歩合の割合が大幅に下がります。入社から既に10ヶ月経っている彼にとって、これは大きな問題でした。
何故なら、新規の契約がなければ、2ヶ月後には給料が激減するからです。さらに彼を悩ませる事態が起きます。なんと、重要なお客様20件の大口契約がキャンセルとなってしまったのです。このままでは、給料が大幅に減少し、ボーナスも無くなるだけでなく、過去に得た契約の返還まで求められる危機的状況に陥ります。
そんな折、修一の人生に奇妙な運転手が登場します。この運転手は自己紹介として、「私はあなたの運を好転させる者です」と告げ、無料で乗せてくれます。驚くべきことに、この運転手は修一が保険契約を解除された事や、彼の娘が不登校である事など、彼のプライベートな情報を全て知っているようです。
最初、修一はこの運転手を怪しい人物だと思い、警戒していました。しかし、運転手と話し、彼が連れて行く未知なる場所で様々な経験をすることで、彼の視野が広がっていきます。運転手が案内する場所は、修一が運命的に出会うべき人々と接触し、運が好転するような場所でした。
最初は、なかなか契約が取れずにイライラする修一でしたが、運転手の話を聞くうちに成長していきます。最初は厳しい態度を示していた修一も、徐々に優しさを持つようになっていくのです。
物語の中では、修一の同僚や家族、故人となった父親など、多くの人々が彼の人生を彩ります。特に、契約解除による給料減少でパリへの旅行をキャンセルせざるを得なくなった修一の苦悩、それを妻に言い出せない恐怖、不登校の娘への心配、商店街のお店を夫婦で営んでいたことや父親が亡くなったことなど、彼の生活は多くの困難に見舞われます。
しかし、その全てが後半部分で繋がり、読者を圧倒的な感動へと導きます。そして、最終的には父親の存在が大きな秘密を秘めていることが明らかになります。どうして修一の父親は会いたがったのか、なぜ運転手は修一を無料で乗せてくれたのか、その謎の回答は読んでみてからのお楽しみです!是非手に取って読んでみてください!!
機嫌が悪いと運が逃げる
今回、私が皆さんに伝えたい教訓の一つは、「機嫌が悪いと運が逃げる」というものです。物語の中では、主人公の秀一が不登校の娘のために学校に行き、教師と話すシーンが描かれています。しかしこの時、修一は保険の契約が解除されたばかりで、落ち込んでいました。
運転手の車で学校へ向かった修一ですが、娘の問題に対する教師の無難な話にイライラしてしまいます。この不機嫌な態度が教師に伝わり、結果として運が好転する機会を逃してしまいます。この出来事を通じて、運転手は「機嫌が良い時こそ運が味方する」という教訓を修一に伝えます。
後日、修一が運転手にこの事を問い詰めると、運転手は「人生には運が劇的に変わる瞬間が存在します。その瞬間を捉えるアンテナは、私たち全ての人間が持っている。ただ、その感度は機嫌が良い時に最も高くなり、逆に機嫌が悪いとアンテナは働かず、良い機会も見過ごしてしまうのです」と教えます。
事実、修一が会議に出席した当日、その教師は既に修一の職業を知り、保険に興味を持っていました。そこで、運転手が示していたような「運が好転する瞬間」が訪れていたのです。しかし、不機嫌な修一はそのチャンスを見落とし、契約のチャンスを逃してしまったのです。
皆さんもそうではないでしょうか? 機嫌が良い時には良いことが続き、逆に機嫌が悪い時には悪いことが重なる経験があるのではないでしょうか? これは、私たちの機嫌がアンテナの感度を左右し、それによって運も左右されるからです。
だからこそ、機嫌が良く、笑顔を絶やさない人の方が人々から信頼され、契約も得やすいです。ただし、常に機嫌良くいるのは難しいですよね。その際におすすめなのが、「口角を上げる」という方法です。口角を上げて笑顔を作ると、それが脳に「今、楽しい気分だ」と錯覚させ、自然とポジティブな考え方ができるようになります。ぜひ試してみてください。
損得ではなく面白さを追求する方が結果的に得をする
次の教訓は、「損得ではなく面白さを追求する方が結果的に得をする」という話です。運転手が次に修一を連れて行った先では、修一にとって明らかな利益をもたらすような出来事はありませんでした。それどころか、彼は車内でただ運転手と過ごすだけの時間を、幸運を逃してしまうような時間の無駄だと感じていました。
しかし、運転手が街中を走りながら指差した人々を見て、修一は驚きます。道端で盆栽を手入れしている人は、その作品が1鉢100万円で取引されるほどの腕前の持ち主だったり、子供を連れた女性は有名なダンス教室を経営していて、近々テレビ番組に出演する予定だったりと、普段なら気づかないような興味深い人々だったのです。
しかしながら、これらの人々と話すことに興味がない修一は、運転手の提案を断ります。彼はただただ契約のことで頭がいっぱいだったのです。
その後、運転手から、彼が指摘した二人がもともと保険の営業をしており、かつ、それぞれが極めて優秀な成績を収めているという事実を聞かされます。それを聞いた修一は、なぜそれを先に言わなかったのかと運転手に詰め寄ります。
しかしながら、運転手は逆に修一に対して、「盆栽やダンスに興味がなくても、面白そうだと思って話しを聞いてみれば、人間関係が広がり、新たなチャンスにつながる」とアドバイスをします。そして、彼らが同じ業界の人間であるという共通点を後から知ったとしても、それは二次的なことであり、何よりも大切なのは、まず何かに興味を持つことだと語ります。
このエピソードから、私たちが学べる教訓は、「常に損得勘定をして行動するのではなく、面白そうだと感じたものに対して積極的に取り組むことが、結果的には新たなチャンスをもたらす」ということです。どこで何がつながるかは分からないものです。私たちはもっと色々なことに「面白そうだ」と思って挑戦するべきなのかもしれません。ぜひ、皆さんも試してみてください。
まとめ
このブログでは以下の2つの教訓を紹介しました。
- 機嫌が悪いと運が逃げてしまうということ
- 損得ではなく、面白さを追求することで結果的に得をするということ
この感動的な名作は、言葉だけで語るのではなく、実際に読んで感じていただきたいです。読むことで初めて体験できる感動がそこにはあります。それはまるで、美味しい料理を口にした時のような、直接的で強烈な体験です。
今日紹介した教訓たちは、あくまで「先味」でしかありません。全てのエピソードが終わり、最後の一ページを閉じたときに流れ出る感動が、この本の「本味」なのです。ぜひ、あなた自身の目で確かめてみてください。それでは、読書の旅が、あなたにとって新たな視野を開く一助となることを願っています。
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