こんにちは、みなさん！思考の旅路に隠れた落とし穴につまずいた経験はありませんか？例えば、初めてダンススクールに参加した時、自分が全員の注目の的になり、みんなの笑い物になっていると感じたこと。または、友人との議論で自分が正しいと信じている観点を証明しようとグーグルで速攻検索し、確認することができたけど、相手は同じくらい自信満々に反対の証拠を見つけた時。どうしてこんなことになるのでしょうか？
それぞれの体験は実は認知の仕組みによるもの、あるいは「認知バイアス」と呼ばれる現象です。これは私たちの思考がどうしても犯しやすい間違い、あるいは心の視角の歪みのことを指します。人間はあまりにも複雑で繊細な存在で、何かを深く考えるのを好むよりも、短絡的に決断したり、すぐに意見を固めることを選びます。
心配なさらないでください、これは私たち全員に共通する現象です。そして良い知らせは、この認知バイアスは予測可能で、その罠を認識し、どのように避けるかを学べるのです。今日はその一部を紐解きながら、最も一般的な認知バイアスのトップ5を一緒に探っていきましょう。さあ、始めましょう！
参考にした本はこちら
なぜバイアスに陥ってしまうのか？
それでは、なぜ私たちの脳がそういったパターンに陥るのか、その理由を探求しましょう。作家でブロガーのバスターヘンソン氏はこの認知バイアスの誕生について深く研究し、その原因をいくつかのカテゴリーに分けました。要するに、私たちの理性が情報をより効率的に処理するために、ある種のシステムエラーを発生させるのです。
この理由はいくつかあります。まず、世界は複雑すぎて、全てを完全に理解することは不可能です。それでも、私たちが生きていくためには、何かしらを学び、理解する必要があります。次に、即座に反応できる能力が求められます。考える時間をかけずに、すぐに行動に移せることが、生存に直結する場合もあります。加えて、私たちは日々膨大な情報に晒されています。それら全てを取り込むことは不可能なため、重要な情報だけを選択し、記憶することが必要となります。
これらのメカニズムが組み合わさることで、認知バイアスという思考のトラブルが起きます。それはまるで、脳がエラーメッセージを発するかのようなものです。それでは、これから一緒に最も一般的な認知バイアスを探り、それらに騙されないように心掛けましょう。
根本的な帰属の誤り
さて、最初に触れる認知バイアスは「根本的な帰属の誤り」です。これはおそらく最も一般的な認知バイアスの一つで、私たちの思考に大きな影響を与えます。具体的な例を挙げてみましょう。皆さんとある友人が同じ会社の面接を受け、どちらも不合格になったとしましょう。皆さんは自分が採用されなかったのは、その日寝不足で思考が鈍くなったから、あるいは面接官の厳しい質問で緊張したからだと考えるでしょう。
しかし、同じ状況で友人が採用されなかった理由について考えると、「彼は専門分野にそれほど詳しくないし、履歴書も適切に書けていないから、当然採用されなかったのだろう」と考えるかもしれません。
ここで重要なのは、私たちは自分の失敗を外的要因に帰する一方で、他人の失敗については内的要因、つまりその人自身の欠点や能力不足に起因すると考えがちであるということです。また、興味深いことに、他人の成功について考えるとき、私たちは逆に外的要因を重視します。「彼はただ運が良かっただけだ」と考えるのです。
では、なぜ私たちはこのような思考パターンに陥るのでしょうか。一つ目の理由は、自分自身の状況は詳細に把握している一方で、他人の具体的な状況は見当がつかないからです。それにより、他人については自分なりの解釈を詳細に考えることになります。二つ目の理由は、自分が失敗したことを認めるのは心理的に辛いため、全てを運や環境のせいにするほうが気持ちが楽になるからです。
確証バイアス
さて次に紹介する認知バイアスは「確証バイアス」です。前述した友人との討論の例を思い出してみてください。これは確証バイアスの典型的な例で、私たちは議論の中で真実を見つけるよりも、自分の見解が正しいと証明することに熱心になる傾向があります。そして、それがどんなに一方的や先入観に満ちていても、自分の信念をすぐに放棄しようとはしません。
確証バイアスは、自分の信念を守り、自分の世界観を脅かす情報を遮断する役割を果たします。それでも何らかの形で新たな情報が入り込んでくると、その情報は自分の既存の信念に合うように解釈されることが多いです。これは、特定の陰謀論を信じている人々が、たとえその逆を示す証拠が示されても、それを無視したり歪めて解釈したりする例でよく見られます。
そのような誤った信念は、自分に直接的な影響を与えない問題についてだと容易に放棄できるかもしれません。しかし、政治的な見解や宗教的な信仰といったより深く個人に関わる問題の場合、放棄することは非常に困難です。
最も困難な点は、全ての人々、私たち自身を含め、学者でさえも確証バイアスの影響を受ける可能性があるということです。しかし、希望を持ちましょう。確証バイアスは克服可能です。そのためには、自分の立場とは逆の意見を持つ人の見解を積極的に聞き、それに対して真剣に考えることが求められます。この方法が必ずしも心地よいものであるとは限らないかもしれませんが、それは確実に自己成長に寄与するでしょう。
頻度錯誤
続いて説明する認知バイアスは「頻度錯誤」です。一つ例を挙げてみましょう。仮にあなたが新たに知った事実として、「近世の1日が近世の1年よりも長い」ことを学んだとします。それまで近世という存在にあまり興味を持っていなかったとしても、このような驚くべき事実を知ると、突然、近世の存在が身の回りのあらゆる場所で目に付くように感じることでしょう。
例えば、あなたが契約している保険会社の名前に近世が含まれていたり、使っているカミソリの商品名が近世だったり、友人のブレスレットに近世のチャームがあったり。あたかも突然、近世が身の回りに溢れているかのように感じるかもしれません。
しかし、これは超自然的な力が働いているわけではありません。これは「頻度錯誤」という認知バイアスの一種で、何か新しい事実を学ぶと、それがどこにでも見えてきているように感じる現象です。近世に関連するものが突如増えたわけではなく、あなた自身が近世に関心を持つようになっただけです。
また、この現象は一過性のものです。次に新たな知識、例えば「火星の日没は青い」を学ぶと、今度はどこでも火星に関するものが目に入るように感じるでしょう。
計画錯誤
次に説明する認知バイアスは「計画錯誤」です。具体的な状況をイメージしてみてください。あなたの1日は細かくスケジュールが決まっていて、すべてのタスクを計画通りに完了することを期待しています。朝、気持ち良く起きて仕事に向かいますが、途中で予期せぬ渋滞に巻き込まれたり、ガソリンが尽きそうなのに気付き給油に立ち寄らなければならないという事態に見舞われることがあります。これにより、予想外の遅刻をすることになります。
しかし、あなたは楽観的に、「明日は別の道を通れば確実に時間通りに出勤できる」と考えます。これこそが「計画錯誤」の典型的な例です。計画錯誤とは、タスクを完了するのに必要な時間を過小評価し、結果としてスケジュールが遅れる傾向を指します。
ほとんどの場合、予想外の出来事や人が現れ、計画を遅らせる可能性がありますが、それを事前に予測するのは困難です。そのため、上司から怒られないようにするには、余裕を持った計画を立てることが推奨されます。
スポットライト効果
次に説明する認知バイアスは「スポットライト効果」です。これを理解するために、次のシーンを想像してみてください。あなたが美容室から出てきて、自分の新しい髪型に不満を感じています。あまりにも短く切られてしまったからです。その後、通りを歩きながら、通行人が自分を見て笑っているように感じ、若者たちは自分を見てひそかに笑い、女性たちは哀れんだ目で見ていると思い込み、ますます落ち込んでしまいます。
この現象は「スポットライト効果」を示しています。これは、自分たちが常にステージの上にいて、他人の視線や注目を浴びていると感じる認知バイアスのことを指します。しかし、実際にはほとんどの人が他人のヘアスタイルなど細部にまで注意を払っていません。
もしあなたが自分の外見について気にしている場合、他人も同様にスポットライト効果を経験しており、自分自身のことで頭がいっぱいである可能性が高いことを思い出してください。つまり、他人はあなたが欠点だと考えている部分にはほとんど注目していないのです。
まとめ
今日の内容はここまでにします。お読みいただき、ありがとうございました。なんと150種類以上の認知バイアスが存在するとされていますが、一度に全てを説明するのは難しいですね。
また、これらの認知バイアスを完全に無くす必要はありません。
なぜなら、それらは我々の脳の自然な働きの一部だからです。しかし、たまには自分の判断がどのような理由や方法で形成されているのかを考えるのも、新たな視点を見つける良い機会かもしれません。また次回のブログでお会いしましょう！
コメント