
「やるべきことがあるのに、体が動かない」
そのたびに自分を責め、自己嫌悪に陥っていませんか。
実は先延ばしは、性格や根性の問題ではありません。
私たちの脳に備わったごく自然な仕組みが原因です。
本記事では、『科学的根拠で 先延ばしグセをなくす ニルス・ソルツゲバー (著)』より
心理学・脳科学の研究をもとに
✔ なぜ人は先延ばしをしてしまうのか
✔ やる気を待たずに動ける理由
✔ 意思力ゼロでも行動が続く「2分間ルール」
をわかりやすく解説します。
今日から「自分を責める人生」を終わらせ、
自然に行動できる脳の使い方を手に入れましょう。
科学的根拠で 先延ばしグセをなくす [ ニルス・ソルツゲバー ] 価格:1650円 |
本の内容
「やらなきゃいけない」と分かっているのに、なぜか動けない。
そのたびに「自分は意志が弱い」「怠け者だ」と感じてしまう人はとても多いです。
でも実は、先延ばしは性格の欠点ではありません。
人間の脳がもともと持っているごく自然な働きによって、誰にでも起こる現象なのです。
この本で伝えている一番大切なメッセージは、
「気合や根性で自分を追い込まなくても、脳の仕組みを理解すれば、先延ばしは減らせる」ということ。
つまり、
自分を責める必要は一切ないという前提から始まっています。
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先延ばしの正体
私たちの脳の中には、イメージしやすく言うと
2人の自分が同時に存在しています。
① 理性的な司令官の自分
この司令官は、
- 将来のことを考える
- 目標や計画を立てる
- 「今は大変でも、後で楽になる選択」をしようとする
とても真面目で、人生を良くしようとしてくれる存在です。
「勉強しよう」「運動しよう」「早めに片付けよう」と考えるのは、この司令官です。
② 衝動的な猿の自分
一方で、脳の中にはもう一人、とても正直な存在がいます。
この猿は、
- 今すぐ楽になりたい
- 面倒なことは避けたい
- 不快な感情を感じたくない
という、本能にとても忠実な役割を持っています。
スマホを触りたくなる、動画を見てしまう、後回しにしたくなるのは、この猿の働きです。
※これは「ダメな自分」ではなく、人間が生き残るために必要だった本能です。
なぜ先延ばしが起こるのか
先延ばしが起きるときは、
理性的な司令官よりも、衝動的な猿が主導権を握っている状態です。
司令官は「将来のメリット」を語りますが、
猿は「今この瞬間の楽さ」しか見ていません。
そして人の脳は本能的に、
「今の苦痛」を避ける判断を優先するようにできています。
だから先延ばしは、
「負けた」のではなく、脳の仕様通りに動いているだけなのです。
先延ばしを悪化させる本当の原因
先延ばし自体よりも、実は問題なのがその後です。
後回しにしたあと、
- 「またできなかった…」
- 「自分は本当にダメだ」
- 「どうしてこんな簡単なことができないんだろう」
こうした自己嫌悪や罪悪感が生まれます。
この感情は脳にとって強いストレスになります。
すると脳は「このストレスから逃げたい」と感じ、
次もまた楽な方(先延ばし)を選ぶようになります。
こうして、
先延ばし
↓
自己嫌悪
↓
ストレス
↓
さらに先延ばし
という悪循環が出来上がってしまうのです。
本当に大切な視点
ここで一番覚えておいてほしいのは、
- 先延ばし=あなたの欠点ではない
- 責めるほど、脳はさらに動かなくなる
- 必要なのは「自分を変えること」ではなく「脳の扱い方を変えること」
ということです。
この先に続く内容では、
猿と戦うのではなく、うまく騙して行動を始める方法が紹介されています。
「やる気が出たら動く」ではなく、
「動いたらやる気が後からついてくる」。
その考え方こそが、先延ばしから抜け出す本当の入り口です。
2分間ルール(超小さく始める)
先延ばしをしてしまうとき、私たちの脳の中では
**「衝動的な猿」**が強く反応しています。
この猿が一番苦手なのは、
「時間がかかりそう」
「しんどそう」
「失敗しそう」
と感じることです。
つまり、**行動そのものではなく、「大変そうだと想像すること」**に強く抵抗しているのです。
なぜ「超小さく」すると動けるのか
「ジムに行く」「仕事をする」と聞いただけで、
猿の頭の中では、
- 長時間かかりそう
- 体力を使いそう
- 集中しないといけなさそう
といったイメージが一気に広がります。
その結果、脳は「今はやめておこう」とブレーキをかけてしまいます。
そこで使うのが2分間ルールです。
行動のハードルを2分まで下げる
2分間ルールでは、
「本来やりたいこと」を、2分で終わる最小の行動にまで分解します。
たとえば、
- ジムに行く
→ ウェアに着替えるだけ - 仕事をする
→ パソコンを開いて、ファイルを開き、タイトルだけ書く
ここで大切なのは、
その先をやらなくてもOKということです。
「着替えただけ」「タイトルを書いただけ」で、
もう今日の目標は達成です。
なぜそのまま続きやすくなるのか
不思議なことに、人の脳は
一度動き始めると、止まるほうが面倒になる
という性質を持っています。
着替えてしまうと、
「せっかくだから少し体を動かそうかな」と感じたり、
タイトルを書いたあと、
「もう1行だけ書こうかな」と思ったりします。
これはやる気が出たから続いたのではなく、
動いたからやる気が後からついてきた状態です。
一番大事なポイント
2分間ルールで、絶対に守ってほしいことがあります。
- 無理に続けなくていい
- やめても失敗ではない
- 2分できたら大成功
「どうせなら最後までやらなきゃ」と思うと、
猿はまた「大変そう」と感じて逃げたくなります。
小さく始めて、いつでもやめられる
この安心感こそが、行動を引き出す最大のコツです。
ポイント
- 猿は「大きな目標」が嫌い
- 超小さくすると脳の抵抗が消える
- 行動はやる気を待たなくていい
- 2分で終わっても、立派な前進
先延ばしをなくすために必要なのは、
自分を変えることではありません。
始め方を、やさしく変えることだけで十分なのです。
意思力を使わない環境づくりと「自分への許し」
意思力は「根性」ではなく、消耗する資源
多くの人は
「我慢すればできる」
「強い意志を持てば続く」
と思いがちです。
でも脳科学では、意思力は無限ではなく、使えば減るものだと分かっています。
- 仕事で判断を重ねたあと
- 疲れている夕方や夜
- ストレスが溜まっているとき
こうした状態では、
どんな人でも意思力はほぼ残っていません。
先延ばしは「弱さ」ではなく、
エネルギー切れのサインなのです。
① 意思力を使わないための環境づくり
大切なのは、
「誘惑に勝つ」ことではなく
**「誘惑と戦わなくて済む状態を作る」**ことです。
● スマホを物理的に遠ざける
- カバンの中に入れる
- 別の部屋に置く
- 机の引き出しにしまう
見える場所にあるだけで、
脳は無意識にエネルギーを消耗します。
触れない距離=努力しなくていい距離です。
● 誘惑の元を視界から消す
- お菓子は棚の奥へ
- テレビのリモコンは引き出しへ
- SNSの通知はオフ
ポイントは
「我慢」ではなく「見えない化」。
目に入らなければ、
そもそも猿は反応しません。
② 失敗しても「自分を責めない」ことが最重要
ここが一番大切なポイントです。
つい先延ばしをしてしまったとき、
- 「またできなかった」
- 「自分は本当にダメだ」
- 「意志が弱すぎる」
こうやって自分を責めると、
脳は強いストレスを感じます。
すると脳は
「この嫌な気持ちから逃げたい」と判断し、
次の先延ばしをさらに強めてしまいます。
つまり、
自己批判は「反省」ではなく、
先延ばしを強化するスイッチなのです。
自分への許しが再スタートの力になる
失敗したときは、
こんなふうに声をかけてみてください。
「人間だから仕方ない」
「今日はここまで」
「次は2分だけやってみよう」
これだけで、
脳の緊張はすっと緩みます。
自分を許すことは甘えではありません。
行動に戻るための、最短ルートです。
補足テクニック①:感情の波乗り
「やりたくない」「逃げたい」という衝動は、
実は1〜2分で自然に弱まることが分かっています。
ポイントは、
無理に消そうとしないこと。
- 何もせず
- 判断せず
- ただ「今、やりたくないな」と観察する
すると、感情のピークは必ず下がります。
これは、
波が来て、勝手に引いていくのを待つイメージです。
補足テクニック②:IF-THENプランニング
これは行動を「考えなくて済む状態」にする方法です。
あらかじめ、
**「もし○○したら、△△する」**と決めておきます。
例:
- もし仕事中にスマホを触りたくなったら
→ 立ち上がって水を飲む - もし帰宅後にダラけそうになったら
→ タイマーを2分セットする
判断を事前に済ませておくことで、
行動は自動化されます。
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ポイント
- 意思力は有限
- 環境を整えれば我慢はいらない
- 自己批判は先延ばしを強化する
- 自分を許すことが再スタートの力になる
先延ばしを減らすために必要なのは、
強くなることでも、変わることでもありません。
自分に優しい仕組みを作ること。
それだけで、脳は自然と前に進み始めます。
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結論
先延ばしは克服できる。
やる気を待たず、意思力に頼らず、
「2分だけ動く」「環境で勝つ」「自分を責めない」
この小さな選択の積み重ねが、1年後・5年後の人生を大きく変えていきます。


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