岡田斗司夫氏が語る「怒り」という感情との向き合い方。

心理学

岡田氏によると、人が怒りを感じる本質は「無力感」に対する反応であるとのことです。人は、自分の力ではどうにもできない状況や、絶望感を感じた時に怒りが発生します。この怒りは、どうしようもない状況への不満やフラストレーションの表れであり、実際には何も解決できない無力感を隠すための手段として現れるのです。

岡田氏は、この考え方を発見してから30年以上が経過し、多くの検証を経ても、この理論の例外を見つけることができなかったと言います。つまり、人々が怒りを感じる時は常に、解決できない問題に直面していると感じ、その無力感から逃れようとする心理が働いているというわけです。

また、岡田氏は自身も怒りを感じることがあると述べつつ、人がどうすれば感情に振り回されずに済むのか、理性を使って最適な対応を見つけることの重要性を強調しています。感情に基づいて行動することは自然なことですが、その感情をどのように扱い、自分の利益になるように行動するかが鍵となるといいます。

今回は怒りや感情の向き合い方について、岡田斗司夫氏が「サイコパス人生相談」で語った内容を書いていきたいと思います

怒りが抑えられず物にあたってしまう。

【質問者:男性、10代、小学校5年生】

私は小学校5年生の男の子です。少しでも嫌なことがあると、怒りを我慢できずに家族や物に当たってしまいます。病院にも通っていますが、どうしたら怒りをコントロールできるでしょうか?小学校5年生で、10歳か11歳からの相談です。少しでも嫌なことがあると、我慢できずに家族や物に当たってしまいます。病院にも通っています

岡田氏の答え

まず、今すぐに始められることとして、特に行動を変える必要はありません。これまでと同じように行動してください。つまり、怒りを感じたら、もし人や物に当たってしまうことがあっても大丈夫です。ここから、最低2週間、できれば1ヶ月、怒りが起きた回数をメモしてください。何回怒りが起こったか、そしてそのうち何回人や物に当たったかを記録してください。

怒りが起こった回数と、人や物に当たった回数を淡々と記録することで、自分の怒りのパターンが見えてくるかもしれません。例えば、特定の日や状況で怒りやすいことが分かるかもしれません。この記録を取ることで、自分自身を罰するのではなく、自分の行動パターンを客観的に観察することが目的です。

小学校5年生であるあなたが、私の番組を見てくれていることに感謝します。この方法で、怒りをコントロールする第一歩を踏み出してみてください。怒りの回数を減らすのではなく、人や物に当たる回数が少しでも減ることを目指してください。この数値の上下を見ることで、自分の怒りの傾向を把握しやすくなります。

感情が抑えられない

【質問者:女性、30代】

私は感情的な性格で、自分の許容範囲を超えると突然怒り出してしまいます。その理由が自分自身で分からないまま、岡田さんの説明を聞いて、「ああ、サイコパスだったのかもしれない」と納得しました。コントロールが難しいことは正直疲れることです。しかし、自分では本当にどうにもできない状態です。岡田さんの動画を見ていると、岡田さんは常に冷静で、感情をコントロールできるように見えます。

岡田氏の答え

怒りや感動をコントロールするという話はよくありますが、私は人間の感情を液体として表現することで、すべての感情反応が基本的に同じであると説明しています。例えば、ポルノを見ればで体の下から、グルメで口から、そして感動的な映画や音楽で目から液体(涙)を流します。これらはすべて、感情的な反応として体から何らかの形で「液体を放出する」行為に過ぎません。

岡田氏が怒りっぽくない理由は、他人を徹底的に馬鹿にしているからです。これは少し意地悪な見方かもしれませんが、人が怒るのは自分自身の責任であり、自分がどう対応するかによって感情をコントロールできると考えています。

私たちの脳は、非常に癖の強い車のようなものです。ハンドルを少し切ると急に曲がり、アクセルを踏むと急加速する、ブレーキを踏むと急停止する。この「車」、つまり自分の脳と自分の意識を分離して考え、自分の感情反応(脳がすること)に対して落ち込まないようにすることが大切です。

人の話を聞き流す方法については、自分の近くの人の話を重く聞き、遠くの人やネットで見た意見を軽く受け取ることが重要です。特に、個人を直接知らないインターネット上の意見は、遠い国の人の言葉と同じくらいに軽く扱うべきです。このように意見に軽重をつけることで、感情的になりすぎずに、情報を処理することができます。

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