私たちは一生懸命に生きていますが、真の「幸せ」を求める方法に迷っていることが多いのではないでしょうか。多くの人々が結婚、大きな家、高級車といった目に見える物質的なものを追い求めることで幸せを得られると信じています。しかし、それらを手に入れたとしても、本当に心の底から幸せと感じることはできるのでしょうか？
「お前は幸せになりたいか？」と問われれば、多くの人は「もちろん、幸せになりたい」と答えるでしょう。私もそう思います。しかし、「そのために何をしているんだ？」と問われれば、答えるのは難しいかもしれません。「とりあえずお金を貯めてますけど、それ以外は特に何もしてないですね」というのが、私たちの率直な答えかもしれません。
なぜ私たちは幸せを求める方法がわからないのでしょうか。それは、世の中には「結婚すれば幸せ」「でっかい家に住めれば幸せ」「高級車に乗れれば幸せ」といった、一般的な幸せの定義があふれているからかもしれません。しかし、それらを叶えたとしても、本当に幸せになれるかどうかは分からない。確かに、車を買ったときは幸せを感じたかもしれませんが、その後は「どうでもいい」と感じることもあるでしょう。
そこで、今回は星渉さんと前野たかしさんの書かれた『99.9%は幸せの素人』を解説していきます。この本を通して、私たちが真に求めるべき幸せとは何か、そしてそのためにどのようなアプローチをすればよいのかを学び、幸せへの具体的な方法を探求していきたいと思います。幸せを求めて彷徨い続けているあなたに、今日の授業を受ければ、幸せになる具体的な方法を知る手助けとなることを願っています。
シリーズ20万部突破の『神メンタル』『神トーーク』の著者による話題作！今回は幸福学研究の第一人者である前野隆司教授との共著により、最新の脳科学・心理学に裏付けされた「科学的に自分で自分を幸せにする」すごい裏ワザを全収録！昔に比べて「何が幸せか？」がわかりにくい時代になりました。自分にとって「これがいいことだ」と思っていても、ＳＮＳやインターネットなどで自分とは違う選択をしている人を見ると、「この選択は間違っていたのかな？」「本当にこれでいいのかな？」と、すぐに不安を感じる世の中とも言えます。だからこそ、そんな悩みや不安をこの１冊で解決！！
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お金と幸せの関係
お金と幸せの関係について、近年の風潮として「お金が全てではない」という意見を耳にすることが多くなりました。しかし、誰しもが1億円をもらえるチャンスがあれば喜んで受け取るはず。確かに、月収5万円と月収30万円を比べれば、後者の方が生活の質が向上し、幸福感を感じやすいでしょう。
しかし、お金と幸福感の関係には一つの興味深い事実があります。それは、お金と幸福感はある一定の収入まで比例して増加するものの、年収800万円を超えると、その幸福度はほとんど変わらないという点です。これは、ラーメンを例にとって考えると分かりやすいでしょう。1杯目のラーメンはおいしいですが、2杯目、3杯目と続けて食べるうちに、次第にお腹がいっぱいになり、おいしさを感じることが難しくなります。これと同様に、お金を稼ぐことで得られる幸せも、一定のポイントを超えると増加の限界があるのです。
つまり、年収が200万円の人は、年収800万円を目標にして、その方向で努力すれば、確実に幸せを感じる可能性が高まるでしょう。しかしこの過程で大切なのは、健康や家族、人間関係を犠牲にしてはいけないということ。年収800万円を得るために過度に働き、うつ病になったり、家族関係が破綻するような状況では、幸福を感じることは難しいでしょう。
健康や良好な人間関係は、幸福の非常に重要な要素です。したがって、お金を稼ぐことでの幸福の追求は、これらの大切な要素を犠牲にしない方法でのアプローチが求められます。健康や人間関係を保ちつつ、年収800万円を目指す方法が見つかるのであれば、迷わずその道を進むことをおすすめします。
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お金を使ってどのように幸せを感じることができるか
「お金を使ってどのように幸せを感じることができるか」ということで「体験にお金を投資すること」に焦点を当てて考えてみましょう。
お金の使い方は、実は収入を増やすことよりも、私たち自身でどうコントロールするかにかかっています。一つの実験として、あなたにこれまでの人生で特に嬉しかった出来事を3つ思い出してみてくださいと問うと、ある興味深い共通点が浮かび上がってきます。例えば、「資格試験に合格したこと」「オーロラ観光の旅」「初めてのライブ体験」など、ほとんどの人が挙げる答えは「経験や体験」に関連しています。
逆に、「ルイヴィトンのバッグを購入した時の喜び」や「ロレックスを手に入れた瞬間」を人生のハイライトとして挙げる人は少ないのです。心理学者のトーマスギロビッチ先生も、私たちの喜びの多くは物よりも経験や体験に関連していると指摘しています。このことから、私たちが幸福を感じるためにお金を使う際、経験や体験への投資が非常に価値があることがわかります。
また、経験や体験は、時間とともにその価値が増していく特性があります。過去の思い出は美化されることが多く、友人や家族にその経験を話すことで再び幸福を感じることができます。一方で、物への投資は、時間が経つにつれてその幸福感が薄れる傾向があります。
しかし、この考察から「物にお金を使ってはいけない」という結論を導くわけではありません。大切なのはバランスです。物を手に入れる喜びも一定の価値がありますが、それを上回るのは経験や体験から得られる幸福である、ということを理解することが重要です。
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他者のためにお金を使う
人々がお金を使って幸福を追求する方法の中で、特に興味深いのが「他者のためにお金を使う」アプローチです。驚くことに、自分自身のためよりも他者のためにお金を使うことで、より大きな幸福感を感じることが科学的にも証明されています。
「他者のため」とは、具体的には募金や友人の食事代を払うこと、プレゼントを購入することなどが含まれます。カナダのサイモンフレーザー大学での研究によれば、他者のためにお金を使った人々は、自分のためにお金を使った人々よりも、明らかに高い幸福感を報告しています。興味深いことに、この幸福感は使った金額の大小にかかわらず得られることが示されました。例えば、わずか500円であっても2000円であっても、他者に使うことで得られる幸福感は同じだったのです。
しかし、なぜ私たちは他人のためにお金を使うことで幸福感を得ることができるのでしょうか？ これは、他人に対して与えることで、自分には他者に共有できる豊かさや資源があるという認識を持つからです。この豊かさの感覚は、母親が自分の赤ちゃんに母乳を与える行為にも似ています。母親はその行為を義務感からではなく、純粋な喜びから行っています。
「夢を叶えるゾウ」という本の中でも、お金を寄付することの大切さやその背景にある考え方が紹介されています。
要するに、幸福を追求するためにお金を使う方法として、体験や経験にお金を使う方法と、他者のためにお金を使う方法の2つが存在します。さらに、最初に触れた「年収800万円までの収入増加が幸福度を向上させる」という点を考慮に入れれば、この収入をどのような経験や他者のためにどう使うかを考えることで、収入を得ることと使うことの両方で最大限の幸福を追求することが可能となります。
人間関係の幸福感
人間関係とその中での幸福感の関連性について考察してみましょう。
ハーバード大学での研究によると、幸福な人生を歩む人たちの特徴として、良好な人間関係を持っていることが挙げられます。言い換えると、健全な人間関係を築ける人は、より幸せな人生を過ごしやすいと言えます。
では、なぜ私たちは良好な人間関係を持つことで幸福を感じるのでしょうか？ これは「社会的なつながり」や「繋がりを感じる」という感覚に起因しています。例えば、何か楽しい出来事があったとき、それを誰かと共有したくなる。マインクラフトで建物を作ったら、それを他人に見てもらいたくなる感覚や、新しいアクセサリーをつけた時に他人に気付かれたいと思う気持ちなど、私たちは社会的なつながりを持つことで、その経験をさらに価値あるものと感じるのです。
しかし、逆に気難しく、怒りっぽい性格の人は、他人から避けられがちで、結果的に孤立してしまいやすい。そのため、良好な人間関係を築くことが難しく、不幸を感じやすくなります。
では、良好な人間関係を築くためにはどうすればよいのでしょうか。精神医学者のジョージバイラント先生は、人間関係を築くためには「人を愛する能力」が必要であると指摘しています。これは、他人に対して興味をもち、常に笑顔で接すること、褒めること、親切に接することなどの行動を指します。たとえば、常に他者に対して笑顔を持ち、親切に接してくれるような人は、大抵の人から好意的に見られるものです。
さらに、他人との間で親密なスキンシップを取ることで、脳内では「オキシトシン」という成分が分泌されます。このオキシトシンは「幸せホルモン」とも称され、このホルモンが分泌されることで幸福感を感じやすくなり、さらに他人との良好な関係を築きたくなる効果があります。
結論として、良好な人間関係を築くことは、私たちの幸福感を高める要因の一つと言えます。そして、そのためには、人を愛する能力を持ち、積極的に他人との関わりを深める努力が求められます。
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友達と幸福感
友達との関わりが私たちの幸福感にどのように影響するのかを考察しましょう。
友達の存在は、多くの人にとって心の支えとなるものです。特に、孤独や疎外感は心に大きなダメージを与えるため、友達がいることはそのようなネガティブな感情を軽減するのに役立ちます。しかし、驚くべきことに、幸福感に影響を与えるのは、単に友達の数ではなく、その「多様性」だということが研究で示されています。
多様性とは具体的には、さまざまな背景や趣味、性格を持つ友達との関わりを指します。例えば、学校の友達、ゲーム仲間、キャンプ仲間、部活の仲間、さらには異文化の友達など、多岐にわたる友達との関わりがある方が、より幸福感を感じやすいとされています。その理由として、多様な友達からはさまざまな話題や視点を提供され、人生の経験の幅や深さが増すこと、また、さまざまな場面や状況に合わせて異なる自分を表現できることが挙げられます。
私たちは日常の中で、様々な側面や感情を持っています。例えば、友達との楽しい時間、真剣に何かに取り組む時間、リラックスする時間、悲しむ時間など、それぞれの状況に合わせて異なる「自分」を持っています。そして、それぞれの状況に合わせて共感してくれる、または支えてくれる友達がいると、その瞬間の幸福感が増すのです。
しかし、友達が少ない、あるいはいないと感じる方もいるでしょう。そういった方には、現代のインターネットを活用することで、趣味や興味を共有する仲間を見つけることがおすすめです。また、地域のイベントやボランティア活動に参加することで、新しい友達との繋がりを築くことも可能です。
友人との関わり合い
友達との関わり方やその選び方が私たちの幸福感にどう影響するかについて考察してみましょう。
多様な友達を持ち、自分の居場所を広げることは、前述の通り幸せを感じるための一つの方法です。しかし、それにもかかわらず、友達を選ぶことは非常に重要だと言えます。
一般的には、友達という存在は開かれたもので、どんな人とでも仲良くなるべきだという考えが強いかもしれません。しかし、現実には、友達の性格や態度が自分の心の健康や幸福感に直接的な影響を与えることが研究によって示されています。
特に、ネガティブな態度を持つ人や、常に他人の悪口を言う人、他人を見下すような態度を取る人などとの関係は、避けるべきです。こうした人々との関わりは、むしろ自分の幸福感を減少させる原因となるのです。
実際、ハーバード大学の研究によると、幸せな友達と一緒にいることで、その幸福感が自分にも伝播し、幸福度が15%も上昇することがわかっています。さらに驚くべきことに、その友達の友達が幸せであると、自分の幸福度が8%も上昇するという結果が出ています。
逆に、ネガティブな態度の人や、常に不平不満を言ってくる人と一緒にいると、自分の幸福度が下がるという研究結果もあります。
このように、自分の心の健康や幸福感を維持、向上させるためには、友達を選ぶことが重要であると言えます。良い影響を与えてくれる人との関係を深め、悪い影響を与える人との関係は適切に距離を置くことが、幸せな人生を送るための一つの鍵となるでしょう。
まとめ
人生の中で私たちが遭遇するさまざまな出来事や人々との関わりは、日々の幸福感に大きく影響します。お金の使い方、人間関係、友人との絆など、これまで検証してきた要素たちは、私たち一人一人の幸福度を高める鍵となる要素です。しかし、最も大切なのは、自分自身がどのようにこれらの要素を取り入れ、実生活に反映させるかということ。日常の中で幸せを見つけ、その幸せを大切に育てていくことで、より豊かな人生を築くことができるでしょう。あなたの日々が幸福に満ち溢れることを心より願っています。
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