今回は坂谷香さんが書かれた『自分でできる熟睡脳のコツ』という本を解説します。この本は、東洋医学と西洋医学の良いところを組み合わせ、不眠解消の方法について解説しています。以下の順番で内容をお伝えします:
- 自分の不眠体質を知る
- 体から直す東洋医学
- 不眠を解消するツボマッサージ
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自分の不眠体質を知る
この章では、以下の3つのポイントについて解説します。
- 不眠症のタイプを知る
- 朝日を浴びて睡眠不足を直す
- 睡眠不足の体の変化
不眠症のタイプを知る
不眠症とは、寝付きが悪いことだけを指すわけではありません。実は、睡眠のパターンから4つのタイプに分類されます。
- 入眠障害:布団に入ってもなかなか寝つけず、何度も寝返りを打つ。
- 熟睡障害:朝起きてもぐっすり熟睡できたという満足感が得られない。
- 中途覚醒:眠りが浅いために夜中に何度も目が覚める。
- 早朝覚醒:朝早く目が覚めてしまい、その後眠れない。
朝日を浴びて睡眠不足を直す
睡眠不足を解消するためには、朝日を浴びることが重要です。朝日を浴びると体内時計がリセットされ、睡眠障害を改善する効果があります。これは、メラトニンというホルモンが光刺激によって分泌が抑えられ、夜になると逆にメラトニンが十分に分泌されるためです。また、朝日を浴びるとセロトニンという脳内物質が増え、心が安定します。セロトニンは精神を安定させる作用があり、メラトニンの原料にもなるため、朝日を浴びることは一石二鳥です。
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睡眠不足の体の変化
睡眠不足の原因で最も多いのがストレスです。ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れ、交換神経が優位になり、体が疲れやすくなります。これは、車で例えると常に猛スピードを出し続けてエンジンを使いすぎてオーバーヒートするようなものです。強いストレスが続くと、食欲や体力の低下、メンタルの不調が現れ、不眠症も併発するようになります。
体から直す東洋医学
この章では、以下の3つのポイントについて解説します。
- 現代医学と東洋医学の違い
- 東洋医学のアプローチは心身一如
- 自分の不眠体質を知る
現代医学と東洋医学の違い
現代医学と東洋医学の最も大きな違いは、臓器の捉え方です。現代医学では人体解剖によって見出された様々な臓器が機能して生命が維持されていると考えます。それに対して東洋医学では、五臓六腑の働きによって生命が維持されると考えます。五臓とは心、肺、肝、脾、腎の5つの臓器を指し、六腑とは胃、小腸、大腸、膀胱、胆のう、三焦の6つの臓器を指します。
東洋医学のアプローチは心身一如
東洋医学では、不眠症の最大の原因であるストレスは肝の障害だと考えます。肝は体の中を巡る気の流れを調節し、感情をコントロールする働きがあるとされます。心と体は一体となっているという心身一如の概念に基づき、体の調子が悪いと心の調子も崩れます。
自分の不眠体質を知る
不眠体質は大きく分けて4つのタイプに分類されます。
- 肝う鬱:ストレスの多い生活を送っているため、いつも怒りっぽくイライラする。入眠障害タイプが多い。
- 肝熱上亢:ストレスが進行して胃腸障害が出てきたパターン。
- 気血不足:中途覚醒の睡眠障害を持つ人が多く、気力と活力が不足している。
- 陰虚火旺:ストレスだけでなくホルモンバランスの乱れが原因。
不眠を解消するツボマッサージ
この章では、以下の2つのポイントについて解説します。
- 鍼灸師が教える睡眠障害を認識する方法
- 鍼灸師が教える熟睡できるツボ
鍼灸師が教える睡眠障害を認識する方法
東洋医学の方法で睡眠障害を認識する方法として、左右の胸の真ん中にある膻中(だんちゅう)というツボを押して痛みがあるかどうか調べるというものがあります。圧痛がある場合は、不眠があると言えます。痛みを感じるということは、そこが治療のポイントです。
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鍼灸師が教える熟睡できるツボ
- 労宮(ろうきゅう):片手を軽く握って、人差し指と中指の先端が手のひらに触れる間にあるツボ。ここをマッサージすると心と体がリラックスし、全身の緊張がほぐれます。
- 失眠(しつみん):かかとの真ん中にあるツボ。足の裏は皮膚が硬いのでお灸も効果的です。最近では火を使わないお灸が市販されています。
- 百会(ひゃくえ):頭の上で両耳を結ぶ横線と、目と目の間から頭の中央へ縦に伸びる線が交わる東頂部にあるツボ。ストレスによる頭痛、肩こり、目の疲れなどにも効果があります。
- 安眠(あんみん):耳たぶの後ろの骨の出っ張りから指の幅1本程度下にあるツボ。強く押すと痛いので、優しくマッサージしましょう。
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まとめ
本書では、自分の不眠体質を知り、朝日を浴びて睡眠不足を解消する方法、睡眠不足の体の変化について解説しました。また、東洋医学と現代医学の違いや、心身一如の考え方についても触れました。最後に、不眠を解消するためのツボマッサージについても紹介しました。
『自分でできる熟睡脳のコツ』は、不眠症に悩む方にとって非常に役立つ本です。是非読んでみてください。
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