孫子の兵法書を要約してみた!!

啓発


今回のブログでは、島崎晋氏の著書「眠れなくなるほど面白い 図解 孫子の兵法」を取り上げ、古代の戦略マニュアル「孫子の兵法」の要点を解説します。この戦略書は2500年前、当時の国々が生き残りをかけて戦争をしていた時代に生まれました。

孫子の兵法は、行き当たりばったりな戦略が多かった時代において、現実的で合理的な戦略を打ち立てました。その戦略は今なおビジネス、試験、スポーツ、対戦ゲームなど、あらゆる勝負の場面で活用されています。

このブログを読むことで、孫子の兵法の重要なエッセンスを学び、勝負に勝つための考え方を取り入れることができるでしょう。

眠れなくなるほど面白い 図解 孫子の兵法 名言に学ぶ必勝の法則 今を生きるための知恵 [ 島崎 晋 ]

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勝つのではなく、負けない態勢を作る。

    勝負に強くなるためには、勝つことよりも負けないことの方が重要です。ほとんどの場合、敗因は自分自身で作ってしまうものです。例えばオリンピックでは、演技でミスをした方が負けてしまうでしょう。多くの場合、勝負はミスをした方が敗北するようになっています。

    相手を思い通りに動かすことは難しいですが、自分の動きはコントロールできます。そのため、まず相手よりも自分の弱点を克服すべきです。孫子は、攻めるのではなく守りを固めることで自滅を防ぎ、負けない態勢を作るべきだと述べています。

    バトルロイヤルゲームでも、他のプレイヤーが戦うのをじっと待ち、「今なら誰でも勝てる」というタイミングで攻撃すれば、簡単に勝てるでしょう。同様に、ライバルの態勢が崩れるまで自分の守りを固め、100%勝てるタイミングを待ってから動き出すことが重要です。

    短期決戦を心がける

    戦をするには、多くの人材や物資、お金、気力を消費します。戦いが長引けば長引くほど、どちらの国も疲弊してしまうものです。さらに、他のライバルたちがその困窮に付け込んでくる可能性があります。こうなると、どんな優秀な兵士や素晴らしい戦略があっても、打つ手がなくなってしまいます。だからこそ、守りを固めて「今なら誰でも勝てる」というタイミングで攻撃し、勝利したらすぐに切り上げることが大事です。

    たとえば、バトルロイヤルゲームで説明すると分かりやすいでしょう。AチームとBチームが打ち合いをしている間に、弾薬や回復アイテムなどの物資を消耗してボロボロになります。その状況を守りを固めながらじっと見守り、誰でも勝てる状況になったら攻撃し、素早く2つのチームを倒してアイテムを回収。他のチームが来る前にすぐに撤退するのが賢明です。

    戦いとは、喧嘩と同じく体力を消耗する行為です。だからこそ、勝つ時は一瞬で勝利し、すぐに立ち去るべきなのです。

    負ける戦をしない

    まず、負けないためには自分より強い相手やよく分からない相手には挑まないことが重要です。そのような相手と戦うと、互いに疲弊するだけです。まず相手を分析し、100%勝てると確信した場合のみ挑むことが大事です。柔道部員や筋肉質で強そうな人には無闇に喧嘩を挑まないようなイメージです。

    強い相手に勝つためには、相手の体勢が崩れるまで待つことです。ライバルが骨折したり、病気になったりした場合は、勝てるかもしれません。その時を見計らって攻撃するのです。戦いでは、セコいかどうかなど気にする必要はありません。勝てそうにない戦いは避けるようにしましょう。

    組織全体の心が一つになっているか

    組織全体が一つの大きな目標を共有し、心を一つにしていなければ、大きなエネルギーを生み出すことはできません。組織の上層部と現場のスタッフ、営業チームなどが同じ目標を持つことが重要です。

    もしその意識が共有されていなければ、みんながバラバラのタイミングで綱引きの綱を引くような状況になり、力が分散してしまいます。こうなると、全員が一丸となって綱を引いているチームには勝てません。

    ゲームの例で考えると、チーム内の心を一つにすることが大切です。今が攻めるべき時か、逃げるべき時か、どこに移動すべきか、チームメンバーの課題や状況を共有し、素早く行動すれば、大きな成果を得ることができます。何をするにしても、チーム全体の心が一つにならなければ、大きな成果は望めません。

    相手に舐められる方がいい

    戦いでは、いかに相手を欺くかが重要です。もっとわかりやすく言えば、相手から見くびられる方が戦略的に有利になることもあります。

    「能ある鷹は爪を隠す」というように、相手に弱くて小さな存在だと思われると、相手は「雑魚だから何もできないだろう」と油断します。相手が油断している間にしっかりと準備し、機が熟したタイミングで一気に崩すのです。

    喧嘩で言うと、帰宅部でボクシングジムに通っているような人をイメージしてください。相手に弱いと思わせておき、見くびって攻撃してきた相手を倒す。このように相手を欺くのが戦いの極意です。

    逆に、自分を実態以上に強く見せてしまうと、相手に警戒されて守りを固められてしまいます。ゲームでも、最強のキャラクターや武器は目立つため、みんなが対策を取ってきます。そうすると勝つのが難しくなり、注目されていない方が勝ちやすくなるのです。

    有能な武将には干渉しすぎない

    企業でいうと、有能な人材に責任を与えたならば、過度に干渉せず自由に働かせるべきです。たとえば、かつて日産を率いたカルロス・ゴーン氏は、不手際があったものの、実際にコストの見直しを行い、日産を黒字化したのも事実です。

    このように有能な人材を雇ったなら、その人が力を十分に発揮できるよう、忍耐強く見守ることが重要です。もちろん、優秀ではない人に任せるのは避けるべきなので、人材を見極める目を持つことが求められます。

    戦わずして勝つ

    戦わずして勝つとは、相手を追い込まずに降伏させて仲間にすることを意味します。相手を追い詰めず、流血も破壊もせずに降伏させられれば、相手の戦力をそのまま吸収できます。もし最後の力で相手が自爆覚悟で突撃してきた場合、自分たちの兵士が大きな被害を受け、多くの恨みを買ってしまいます。結果的に、戦いに勝っても兵力が弱くなることがあるのです。

    例えば、GoogleやFacebookは将来有望なスタートアップ企業を買収し、自社の勢力を強化してきました。競争してボロボロになるより、優れた報酬と環境を提供し、仲間にする方が効率的です。喧嘩でも、殴らずに相手を降伏させて仲間に引き入れる方が良いです。確実に勝てる相手を見つけたら、倒すのではなく仲間に引き入れることが重要です。

    選択の幅を広げる

    何事も一つの戦略では勝ち続けることは難しいです。例えば、相撲には様々な勝ち方があり、相手に合わせて使う技を変えています。もし自分の攻め方が相手にバレてしまっていれば、勝つことはできません。

    勝ち続けるためには、自分のやり方が見破られないよう、複数の戦術を持っておく必要があります。最低でも3~5つの方法を持ち、それを組み合わせることで相手に自分の戦略を見破られないようにするのです。一つの方法に固執していてはいけません。

    商品も一つだけではいずれ売れなくなる時が来るように、戦略も常に変化に対応できるよう幅広い選択肢を持っておく必要があります。

    情報に投資する

    最後に、情報への投資を惜しんではなりません。孫子の兵法でも、優秀なスパイを雇うことが強調されています。スパイを活用することで、敵国の状況や兵士の弱点、戦略、兵力、食糧の供給状況、休息の時間などを把握し、どこでどう攻撃すれば勝てるかを明らかにするのです。

    こうした情報を得ることによって、弱点を的確に突くことが可能です。孫子の有名な言葉である「彼を知り己を知れば、百戦して危うからず」とは、相手と自分の状況を理解すれば、百戦しても負けることはないという意味です。

    そのため、情報収集を軽視してはなりません。戦場では、負ければ死に至ることもある時代に、戦略のために多少「セコイ」と感じる手法であっても、負けるよりはずっと良いのです。

    まとめ

    孫子の兵法で重要なのは、勝つよりもまず負けない態勢を整えることです。100%勝てる状況になったら攻め、短期決戦を心がけます。格上の相手には挑まず、負ける戦は避けましょう。

    組織全体で一つの心を持ち、一点突破することが大切です。相手に軽く見られたほうが油断を誘いやすく、有能な武将には干渉しすぎず、能力を最大限に発揮させます。戦わずして勝ち、相手を仲間にするのが最善であり、選択の幅を広げることで絶望的な状況からも抜け出せます。

    お金を払ってでも情報を手に入れるべきです。孫子の兵法は、相手を油断させ、背後から襲うような「ダサい」戦略かもしれませんが、戦いでは綺麗事では勝てません。

    孫子は「誰の目にも明らかな勝利は真の勝利とはいえない」と述べています。表向きに賞賛されるよりも、水面下で動き、他者が気づかないうちに天下を取るような巧妙さが求められるのです。

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