科学的に自分を思い通りに動かす 『セルフコントロール大全』 を要約してみた!

啓発

「後悔より行動へ」 〜科学的に自分を思い通りに動かす秘訣〜

行動することの大切さを語る時、「行ったことよりやらなかったことを後悔する」という言葉がよく引き合いに出されます。実は、これは単なる格言ではなく、研究に裏打ちされた事実なのです。では、その行動をどう刺激するのか、そしてどう自分を制御するのか。今日、私がご紹介するのは、堀田秀吾さんと木島剛さんの共著『科学的に自分を思い通りに動かすセルフコントロール大全』です。

この本は、ついプロクラスティネーションしてしまったり、SNSから離れられない、毎日「明日こそ」と言い訳を繰り返すあなたにピッタリ。旬の言語学者と医師である著者たちが、実際の研究に基づいて、やる気だけでなく、具体的なセルフコントロールの方法を提案しています。その中でも特に手軽に始められる95の方法をフィーチャーしています。

というわけで、このブログでは、1. どうすれば自分を自分の思い通りに動かせるのか、2. 簡単に実践できるセルフコントロールの方法について、詳しく解説していきたいと思います。読んでいる間に、あなたも「とにかくやる」気持ちになること間違いなし!さあ、一緒に探求していきましょう!

科学的に自分を思い通りに動かす セルフコントロール大全【電子書籍】[ 堀田秀吾 ]

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どうすれば自分を自分の思い通りに動かせるのか

「やる気の探求は実は効果が薄い?」

「勉強や仕事を始めるぞ!」と決意しても、指定した時間が来ても、なかなか行動に移せない経験、誰しもが持っているのではないでしょうか。その結果、「なんてダメな人間なんだ」と自己批判をしてしまう方も少なくないことでしょう。しかし、こうした感情に陥ることは、実は多くの人が経験するごく一般的なことです。

あなたがダラダラとしてしまうのは、特別に意志が弱いからや我慢が足りないからではありません。著者によれば、人間は自身の意志だけで行動を決定しているわけではないのです。私たちは環境や状況に応じて、できるだけ楽をして生きるようにプログラムされています。真に目標に向かって無我夢中に動ける人は、実際には少ないのです。ですから、「自分のやる気はどこにあるのだろう」と不明確な状態で思い悩むことは効果が薄いと言えます。

では、私たちはどうやって行動に移すのでしょうか。一般的な認識としては、脳が指令を出し、その指令に従って体が動く、というものでしょう。しかし、最新の研究では、実は人間が行動を起こす際、まず体が動き、その後に脳がその動きを解釈するというメカニズムが明らかになってきました。例えば、じゃんけんの「パー」を出す動作。意識が動きを先導するのではなく、体が「パー」という形を作る動きを開始し、それを脳が解釈するのです。

脳は私たちの中枢として機能していますが、それ自体が何かを「感じる」能力は持っていません。そのため、体から送られてくる情報を元に、行動や感覚を判断する役割を果たしているのです。

やる気が出るための方法

行動の先行性

やる気が出るための方法として、実際に行動を起こすことが重要です。カリフォルニア大学の研究では、人間が考える「行動を起こそう」という意識よりも、実際に行動を起こすための脳の信号が平均で0.35秒早いことが示されています。つまり、待ってやる気を感じるのを待つより、実際に行動を起こすことでやる気が後から来ることがあります。

セルフコントロールの方法

行動を起こすことがキーであると認識した上で、セルフコントロールの具体的な手法を紹介します。まず、環境を変えること。人間の行動や気持ちは環境に大きく影響されるため、自分を新しい状況や場所に置くことで、行動や気分に変化をもたらすことができます。

例として、自分が仕事や勉強を避けがちな場合、新しい環境でその作業に取り組むことを試みてみましょう。有料の自習室を利用したり、カフェで作業をすることで、新しい環境の中で仕事に集中することが可能です。この方法は、費用や時間の無駄を感じさせることで、自然と作業に取り組む傾向になります。

さらに、マイアミ大学の研究によれば、場所の変化は人の感情にも影響を及ぼします。場所の変化が頻繁な人は、ポジティブな感情を持ちやすいことが示されています。新しい環境は脳の報酬系を刺激し、その結果、やる気や幸福感を感じやすくなります。したがって、新しい環境での作業は、セルフコントロールの一つの有効な方法といえるでしょう。

自宅内での作業についても、仕事や勉強専用のスペースを設けることで、新しい環境を作り出し、集中力ややる気を向上させることが可能です。

まとめると、やる気やセルフコントロールを高めるための2つのキーポイントは、1)「やる気を探す」より「行動を起こす」こと、2) 環境を変えて刺激を与えること、といえます。

モチベーションの維持するには

新しいことに取り組むのは、とても刺激的で魅力的に感じることがありますが、実際に行動に移す前の不安や恐れも大きいものです。年月が流れる中で「あれをやってみたい」という思いを持ち続けることは一般的であり、多くの人々が日常の忙しさや様々な心の障壁によって新しいチャレンジを躊躇してしまいます。

確かに、新しいことを始めるという決断はリスクを伴うことが多いです。失敗するかもしれないという恐れや不安が心の中で大きくなることは、人間の本能として自然な反応です。私たちの脳は、危険や不安を避けることで安全を確保しようとします。しかし、それによって見逃してしまう経験や学びも多いのです。

ペンシルベニア大学の研究によれば、私たちが心配することの79%は現実には起きないとされています。さらに、心配事が実際に起きても、それに備えて対処することができるのは16%だけです。つまり、大部分の心配や恐れは現実とは異なるものといえます。

モチベーションを持続的に高めるためには、具体的な方法や工夫が求められます。ウイーン経済経営大学の研究では、学習の過程で小さな達成感を感じるための小さな報酬が、モチベーションの向上に役立つことが示されています。大きな報酬は時として逆効果となることがある一方、小さな報酬は行動の背景にある真の目的を明確にするのに役立ちます。

この小さな報酬を通して感じる認知的不協和は、自分自身の動機を見直し、真の目的に向き合う契機となります。具体的には、目標をリスト化し、達成するたびに自分にポイントを付与することで、自らの努力を可視化する方法が考えられます。この方法は、モチベーションを維持し、途中での挫折を防ぐ助けとなります。

まとめると、セルフコントロールを強化するための二つの要点は、環境を最適化して強制的に行動を促すことと、モチベーションを継続的に高めるための工夫です。これらを実践することで、新しい挑戦や目標達成に一歩近づくことができるでしょう。

簡単に実践できるセルフコントロールの方法についてーおすすめのアクション3選

次に「おすすめのアクション3選」というテーマで、本誌から選び出した3つの注目ポイントを深く探る形で紹介していきます。具体的には、以下の3つのアクションポイントを中心に話を進めていきます:

  1. スマホからSNSアプリを削除する
  2. 事象や出来事をあるがままに受け入れることの重要性
  3. 選択肢を減らして生活をシンプルにする

スマホからSNSアプリを削除する

目標達成や集中を高めるために、良い環境を整えても、SNSに気が取られてしまうと、その努力が水の泡になってしまいます。私たちが自己制御を実践するうえで、SNSの使い方についての策定は非常に重要です。

Facebook、Twitter、インスタグラム、ティックトックなどのSNSは、仕事やプライベートの関係構築に役立つツールとして広く利用されています。たとえば、多くのビジネスマンはこれらのツールを使用して、ビジネスのチャンスを広げています。北京航空航天大学の調査によれば、ツイートすることでポジティブな感情が強まるという結果が示されています。つまり、SNSを適切に使用することで、良い結果をもたらす可能性があるのです。

しかし、逆に、SNSを過度に使用してしまうことで感じるストレスや不安も無視できません。実際、University College Londonの調査では、SNSの使用頻度が高いほど、若者のうつ症状や体像に関する問題が増えるという結果が示されています。そのため、過度なSNS使用の影響を避けるための最もシンプルな方法は、SNSを完全にやめることです。

SNSの魅力に取り憑かれて、止められないと感じる人は、まずスマホからアプリを削除してみることをおすすめします。これにより、SNSにアクセスできない環境を作ることができます。もし後から再度SNSを利用したくなった場合、アプリを再インストールすることで簡単にアクセスできますが、その一手間がSNSへの依存を遮断する助けとなるでしょう。

ただし、完全にSNSをやめることが必ずしも良いとは限りません。人間はコミュニケーションを必要としており、SNSを通じて友人や社会の動向を把握することで安心感を得ている人もいます。そのため、フェンシルバニア大学の研究によると、SNSの使用時間を1日30分程度に制限することで、安心感や幸福感を得やすくなるとの結果があります。特にコミュニケーションの機会が少ない人は、SNS使用の制限を考えることで、バランスの良いSNS利用を目指しましょう。

そういうものだと理解する

人は本質的に不安を感じることが多い存在です。特に、ネガティブな方向への思考傾向が強い人は、不安をより強く感じることが多いのです。しかし、このような思考の傾向は、一人ひとりの固有の性格に大きく影響されています。驚くことに、この性格の約50%は遺伝的要因に起因すると言われています。遺伝によって決まった性格を変えることは難しいですが、その性格を受け入れ、自分がどのように対処できるかを考えることは可能です。

高い理想を持つことは素晴らしいことですが、時にそれが自分を過度に厳しくする原因となることもあります。理想と実際の結果が異なる時、自分を責めてしまうのは、その理想が高すぎるためかもしれません。このような状況での対応策として、「セルフコンパッション」というアプローチが推奨されます。

セルフコンパッションは、簡潔に言うと、自分を責めることから、自分を思いやりの気持ちで受け入れることを意味します。例えば、「完璧じゃなくても大丈夫」と自分に言い聞かせることがこれに当たります。カリフォルニア大学バークレー校の研究によれば、このセルフコンパッションを日常的に取り入れることで、人はよりポジティブな思考になり、自己の成長を促進することができるとのことです。

失敗しても、自分は努力したと認め、その経験を受け入れることが大切です。自分の行動や結果を認め、自分を思いやることは、より健全な心の在り方を促します。

このポイントを実生活で取り入れることで、不安や自責の念を和らげるとともに、より前向きな考え方へとシフトすることができるでしょう。

やるべきことを減らす

多くの人々は、選択肢が増えると優柔不断になりがちです。これは、多くの選択肢の中から1つを選ぶことが難しく感じられるからです。たとえば、買い物をする際、多くの商品が並べられていると、「どれが最適か」「失敗したらどうしよう」といった不安が生まれ、結果として他の店を訪れたり、インターネットで比較を重ねたりする行動に走ります。

しかし、多くの選択肢があるからといって、必ずしも最適な選択ができるわけではありません。事実、選択肢を4つ以下に絞ると、判断がよりシンプルになり、本当に大切な要素に焦点を当てやすくなります。この方法は、意味のある選択を助け、余計な迷いや時間のロスを避けることができます。

さらに、日常生活での決断においても、事前に一定のルールを持っておくことが助けとなるでしょう。例として、飲食店での注文時にメニューの一番左上の商品を選ぶ、というようなシンプルなルールを設定することが考えられます。このような決定のルールは、日常の些細な選択での迷いを減少させ、効率的な行動を促進します。

特に、多くのタスクが積み重なって「何から手をつければ良いか」分からなくなる場合、タスクの選択肢を減らすことが重要です。まず、手がけるべきタスクを全てリストアップし、その中から最も重要なものをピックアップしましょう。次いで、そのタスクをさらに具体的に細分化することで、行動を始めやすくなります。例えば、「片付け」のタスクがある場合、具体的に「今日は机の上だけを整理する」といった具体的なアクションを定めることで、実際に行動に移しやすくなります。

まとめ

今回のブログでは、自己管理の方法やその重要性について取り上げました。具体的には以下のポイントを詳しく解説しました。

  1. 自己管理の基本: 無意味な努力とされる「やる気を探す」よりも、「やる気を出すためにとにかく行動する」ことの大切さを説明しました。
  2. セルフコントロール: 誰でもできる簡単な方法として、強制的な自己コントロールの環境を作ることや、モチベーションを高める方法を紹介しました。
  3. オススメのアクション: スマホからSNSアプリを削除する、自分の行動を単なる「もの」として受け入れる、そして「やるべきことの選択肢を減らす」という3つの実践的なアクションについて述べました。

さらに、本『科学的に自分を思い通りに動かす セルフコントロール術』についても触れました。この本にはまだ紹介しきれない多くの知識やテクニックが含まれており、強くおすすめします。詳細はリンクからご覧いただけます。

このブログの情報が、皆様の日常生活や自己管理の向上に役立つことを心から願っています。

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