読書:本『人生に余裕を持つことの大切さ:センディル・ムッライナタンの「欠乏の行動経済学」』

本要約

今日はハーバード大学の経済学教授で、マッカーサー賞の受賞者でもあるセンディル・ムッライナタンさんの著書「いつも時間がないあなたに」を解説していきたいと思います。この本は一言で言うと、「人生に余裕を持つことの大切さ」を教えてくれる本です。それでは、さっそく見ていきましょう。

いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学 (ハヤカワ文庫NF) [ センディル・ムッライナタン ]

価格:1122円
(2024/7/19 11:43時点)
感想(4件)

余裕を持つことの大切さとは?

あなたの周りに、「忙しい、忙しい」と言いながらすべての仕事を引き受け、連日残業を繰り返している人はいませんか?また、「お金がない」と言いながら消費者金融からお金を借りたり、パチンコや競馬、宝くじなどにお金を使っている人もいるかもしれません。僕の友達にも「お金がない」が口癖の人がいますが、そういう人に限ってソーシャルゲームで高額課金をしていたり、消費者金融からお金を借りてパチンコに使ったりしています。何度も「もっとよく考えてお金を使った方がいいよ」と言っても、全然聞く耳を持たないんです。

実は、誰でも余裕がなくなればその友達と同じような行動を取るようになります。お金の余裕、時間の余裕、健康の余裕、心の余裕。これらの余裕がある時に、初めて冷静になって物事を考えることができるのです。

余裕がある人とない人の違い

余裕がある人の場合

例えば、貯金が2000万円あって、さらに時間に余裕のある人は将来のことを考えてiDeCoやNISAなどの投資にお金を使ったり、副業や資格の勉強を始めたり、健康を気にして人間ドックや歯医者の定期検診などを受けようと思えます。

余裕がない人の場合

一方、貯金が10万円しかなくて、今月の家賃や光熱費などが払えないかもしれないような切羽詰まった状況に追い込まれると、iDeCoやNISA、年金すらしっかり払おうとは思えなくなります。お金に余裕のない人が自分の将来のために資格の勉強や歯の定期検診をするわけがありません。そんなことよりも目の前のピンチを切り抜けるために、その10万円を使ってパチンコで一発逆転しようとしたり、夜の仕事をしたり、消費者金融でお金を借りようとするのです。

余裕があるからこそ建設的な行動が取れる

余裕があるからこそ人は建設的な行動が取れます。実際に多くの実験で、人は余裕がなくなるとIQが大幅に下がり、その場しのぎの行動を取ることが分かっています。その場しのぎの行動を続けていると、年金は少ないし、歯はボロボロで治療費がかかるし、病気になったりして、最後には全てを失って不幸になってしまいます。破滅的な人とあなたの差はたった1つ、人生に余裕があるかないかだけなのです。

不足を感じると人はどうなるか

人は不足を感じると、頭がそのことでいっぱいになってしまい、それ以外のことは全て意識の外へ締め出されてしまいます。例えば、お金がなくて家賃が払えない、光熱費が払えない、仕事に追われていて時間がない、お腹が空いているなどのピンチな状態を指します。

お金や時間の不足は特に危険

空腹は何かを食べればすぐに満たすことができますが、お金や時間の不足はすぐには解消できないため、長期間頭の中がそのことでいっぱいになり、それ以外のことを考えられなくなってしまいます。よく仕事ばかりを優先して歯医者の定期検診に行かなくなったり、家族との時間を後回しにしてしまう人がいるでしょう。それは、時間に追われて仕事のことだけで頭がパンパンになってしまうからです。

IQが下がるとおバカな行動をしてしまう

人は不足を感じると、IQが下がってその場しのぎのバカな行動を取るようになります。脳のリソースがごっそりとお金の不足や時間の不足に奪われてしまうためです。例えば、お金がなくて今月の電気代や家賃が払えるかわからない状況で資格試験や勉強に集中できないでしょう。そんなことよりも手っ取り早く稼げる闇バイトのことばかり考えてしまいます。また、連日納期ギリギリの仕事をしている時は頭の中がその仕事のことでいっぱいになり、将来のためにiDeCoを始めたりジムで運動することにまで頭が回らなくなります。

常に余裕を持つための方法

1. 毎月一定の金額を投資か貯金に回す

お金の余裕を持ちたければ、余裕がある時に毎月一定の金額を投資か貯金に回しましょう。お金の余裕があれば、時間の余裕も持ちやすくなり、冷静な思考を保つことができます。給料が振り込まれた時点で、毎月一定の金額が自動で別の口座に貯金されるように設定しておくと良いでしょう。

2. アラーム機能を活用する

時間の余裕を作るためには、アラーム機能を活用することが効果的です。アラームがないと目の前のことに集中しすぎて時間を思っているよりも使ってしまい、時間の余裕がなくなってしまいます。行動の直前にアラームと共に「何のためにこれをするのか」が分かるメッセージが表示されるようにしておくと、一気に視野が広がり、行動を見直すことができます。

3. 常に余裕を持たせたスケジュールを立てる

移動時間や仕事の時間、使うお金などを想定よりも大幅に見積もっておきましょう。例えば、30分の移動なら50分くらいの時間を見積もっておくと良いです。スケジュールを詰め込みすぎないことで、余裕のない状況を避け、視野を広く保つことができます。

4. 朝に頭を使う重要なことをやり、夜に頭を使わなくてもできることをやる

人の集中力は朝にピークを迎え、夜になるに従って減少します。朝に頭を使った仕事や勉強、重要な意思決定を行い、夜は運動や雑務、リラックスする時間に充てることで、効率的に時間を使うことができます。

まとめ

人生に余裕を持つためには、お金や時間の管理が重要です。余裕がなくなるとIQが下がり、その場しのぎの行動を取ってしまいます。常に余裕を持つために、毎月一定の金額を投資か貯金に回し、アラーム機能を活用し、余裕を持たせたスケジュールを立てることが大切です。また、朝に頭を使う重要なことを行い、夜に頭を使わなくてもできることを行うことで、効率的に時間を使いましょう。

この考え方を取り入れて、より良い人生を築いてください。ありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました